【ツライ生理痛どうにかしてっ!!】痛みの原因と正しいクスリの選び方 | セルフメディUP 登録販売者が教たい自分に合った市販薬の選び方

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ドラッグストアの医薬品・日用雑貨をテレビCMや広告のイメージだけで選んでいませんか?かぜ薬ひとつ取っても配合成分はさまざま。商品選びはまず成分表示から!登録販売者が正しい選び方についてご紹介しています。

月経(生理)は女性だけに与えられた子どもを産むための大事なカラダの生理機能のひとつです。


それは、赤ちゃんを授かる可能性のあるカラダの証拠です。


月経は血液と子宮内膜(経血)が周期的に排出される生理現象です。


この経血は、子宮の収縮によって排出され、

そのときお腹に痛みが生じます。


月経痛(生理痛)には、たくさんの方が悩まされているのではないでしょうか?


今回は、月経痛(生理痛)の仕組みと痛みを抑制するおくすりの選び方をご紹介致します。



月経痛(生理痛)の仕組み


月経痛の症状として、お腹の鋭い痛みや鈍い痛み

またはお腹以外にも背中や足などにも感じたり、

頭痛、便秘や下痢、頻尿といったものまであらわれると思います。


月経痛の痛みには、原因がいくつかあります。

その中でも代表的なものは、

「子宮の収縮による痛み」でしょう。


月経のときに、子宮内膜で「プロスタグランジン」と呼ばれるホルモンに似た物質がつくられます。


そして、このプロスタグランジンが子宮を収縮させ経血を排出する役割を持っています。


痛みが生じるのは、体内で作られるプロスタグランジンの働きによるもので、

これが痛みのモトになっています。


プロスタグランジンは炎症の発生にも深く関わっており、

痛みを増幅させる原因になっています。



月経痛が軽い人と重い人の違いは?


それは、プロスタグランジンの作られる量に個人差があるからです。


もともと作られるプロスタグランジンの量にも、

ヒトそれぞれ違いがあるかもしれませんが、

痛みを軽減させる努力をしている方もいらっしゃると思います。



プロスタグランジン産生量を減らす予防策


プロスタグランジンの産生量が多くなる要因として、

「血行不良」「冷え性」「運動不足」などがあげられます。


まずは、適度な運動をし、基礎体温を上げ、血行不良を改善し、

冷え性にならないカラダ作り
から始めましょう!



おくすりを飲むタイミング


プロスタグランジンの産生を抑制し、

痛みを軽減する努力をしても、

やはりツライ痛みがおそってくる場合があります。



では、痛みを緩和させる解熱鎮痛薬はいつ服用すれば良いのでしょう?


月経痛の場合、痛みが強くなってからおくすりを飲むよりも

ひどくなる前(痛みを感じ始めたとき)に飲む方が

効果的とされています。


痛みがひどくなる時期(ヒトによって月経の2日目、3日目など)を

ある程度予測できる方は、

その前におくすりを飲むことで、痛みを軽減できるでしょう。


ただし、痛みが弱いときに飲むことを意識しすぎて、

普段から鎮痛薬を常用してしまうと、

おくすりが効きづらくなったり、

連用・乱用によって中毒になる危険性があるので注意してください。



月経痛にオススメの解熱鎮痛成分


市販で売られている解熱鎮痛薬の成分にはいくつかありますが、

「抗炎症作用」のあるものを選びましょう。


抗炎症作用のある成分には、

サリチル酸系の「アスピリン」

プロピオン酸系の「イブプロフェン」があります。


お店では、「生理痛で痛み止めを探しているのですが、アスピリンかイブプロフェンの入ったおくすりはどれですか?」とおくすりの専門家に聞くと、何点か選んでくれるでしょう。


ただし、どちらの成分も年齢制限があります。

15歳未満の方は使用できませんのでご注意ください。


また、アスピリンやイブプロフェンを使った製品を飲んでも効果が低い、

もしくは痛みが軽減されない場合は、

「ロキソプロフェンナトリウム」の入ったおくすりを使用してみてください。


ロキソプロフェンナトリウムはスイッチOTCの市販薬の中で、

最強の鎮痛薬となっています。


製品名のひとつには、テレビCMでも有名な「ロキソニン」があります。




実はあまり知られていない!?生理痛専用薬


月経痛の痛みの原因は、子宮の収縮によるものでした。


これは、いわゆる子宮(内臓)が収縮することによって起きる内臓痛です。


月経には、プロスタグランジンの産生が関与しているため、

プロスタグランジンを抑制する解熱鎮痛成分が利用されています。


しかし、腹痛を含むけいれん性の内臓痛には、

解熱鎮痛薬の守備範囲外となり、効果が期待されません...


内臓痛には、内臓の収縮による過剰な緊張を抑える「抗コリン作用」を持つ、

「ブチルスコポラミン」という成分が効果的です。


そして、興和から腹痛をともなう月経痛のための

イブプロフェンとブチルスコポラミンが配合された

「エルペイン」という生理痛専用のおくすりが販売されています。


「エルペイン」は第1類医薬品なので、

薬剤師のいる薬局もしくはドラッグストアでしか

手に入りませんので、覚えておいてください。



「エルペイン」は第1類医薬品ですが、

どこのドラッグストアでも買える第2類医薬品で

「エルペイン」とほぼ同じ効果を出せる裏ワザがあります!






それは...





エスエス製薬の「ブスコパンA錠」イブプロフェン製剤を使用するのです。


「エルペイン」の成分はイブプロフェンとブチルスコポラミンから出来ています。


イブプロフェンの単剤(イブ錠やリングルアイビーなど)と

ブスコパンA錠でエルペインの代用が出来るのです。


どちらも第2類医薬品ですので、

どこのドラッグストアでも買うことができます。


ひとつ注意点が...


腹痛をともなう生理痛には、ブチルスコポラミンは効果的です。

ですが、ブチルスコポラミンは抗コリン成分のため

「緑内障の方」には使用できません。


副作用が生じますので、緑内障の方は

エルペインとともにブスコパンA錠も使用しないでください。



月経痛を軽減させるアドバイス


月経痛には冷えが大敵です。

とにかく冷やさないことが一番の対策です。


カラダが冷えて血流が悪くなると、

痛みが増幅しやすくなります。


特に冬場は、暖かい下着を着用し、腹巻や保温性のあるくつ下をはき、寒さ対策をしましょう!


使い捨てカイロをお腹に貼るのもいいかもしれません!


また、バランスの良い食事を取り、栄養管理も重要です。


女性が不足しがちな鉄分などのミネラルや、

乳製品、緑黄色野菜、肉類や大豆製品などバランスよく食べましょう!


血行を改善してくれるビタミンEが豊富な食品もオススメです!





いかがですか?

少しはタメになったでしょうか?


このブログの記事がちょっとでも月経痛(生理痛)の諸症状に悩んでいる女性のお役に立てることが出来たら幸いです。