【正しい症状の伝え方】を知れば、適切なクスリを選べる | セルフメディUP 登録販売者が教たい自分に合った市販薬の選び方

セルフメディUP 登録販売者が教たい自分に合った市販薬の選び方

ドラッグストアの医薬品・日用雑貨をテレビCMや広告のイメージだけで選んでいませんか?かぜ薬ひとつ取っても配合成分はさまざま。商品選びはまず成分表示から!登録販売者が正しい選び方についてご紹介しています。

みなさん、ドラッグストアでおくすりを買うときは、

いつも専門家(薬剤師や登録販売者など)に

相談してから決めますか?


それとも、テレビCMや広告などで知った商品を

指名買いしていますか?


医薬品の成分知識をお持ちの方でしたら、

自分で成分を見比べて選択するのも悪くないと思います。


しかし、多くの方はそのような専門知識をお持ちではないでしょう。


適切なおくすりの選択のためにも、

専門家に相談しながら商品を選ぶことをオススメします。


「でも、どうやって相談したらいいの?」

「相談の仕方がわからない...」

「症状をうまく伝えられない...」



このように悩んでいる方も大勢いらっしゃると思います。


大丈夫です。


症状を伝えるポイントをいくつかおさえていれば、

専門家もあなたの症状を理解して、

できるだけ最適なものを選んでくれるはずです。


今回は、「誰でも相談できる!専門家に症状を伝えるための4つのポイント」をご説明いたします。



症状を伝えるための4つのポイント


1.誰が使うか?

2.症状の詳細

3.持病と体質

4.使用シーンやニーズ



この4つをおさえておけば、

数十種類あるおくすりの中から、

ある程度絞り込まれるでしょう。



1.誰が使うか?


まず、誰が使うか「使用者」を伝えてください。


「そんなの自分に決まっているじゃないか!」と思う方もいるかもしれません。


ですが、ドラッグストアにおくすりを買いに来る方の中には、

本人ではなく代わりに買いに来たという方も実は少なくありません。


そのため、専門家は最初に使用者を特定する必要があるのです。


・使用者は本人またはそれ以外か

・年齢


*子どもか高齢者か成人で選べるクスリや剤型がちがう

・性別

*特に女性は

「妊娠しているまたはその可能性がある人」

「授乳中もしくはその可能性がある人」が避けるべきクスリ・成分がある


誰が使用するかによって、

おくすりの選択肢が変わってくることを覚えておいてください。



2.症状の詳細


自覚症状を的確に伝えることができれば、

自分に合ったおくすりを選びやすくなります。


症状を詳しく伝えるための7つの項目があります。

・部位    どこが?

・性状    どのように?

・程度    どのくらい?

・時間と経過 いつ?いつから?

・状況    どのような状況で?

・要因    どんなときに悪化する?

・随伴症状  他に症状はあるか?



伝え方例をひとつずつ順に見ていきましょう!


・部位: カラダ全体か特定の場所だけなのか

・性状: せきなら「ゴホッゴホッ」か「コンッコンッ」なのか
     鼻水なら「粘り気のある青ばな」か「サラサラの水っぽいもの」なのか

・程度: 「キズや湿疹の範囲」は大きいか小さいか

・時間と経過: 当日か症状が出て2~3日後なのか

*葛根湯はカゼの引き始めや初期症状(寒気がするなど)に効果があるが、熱が上がったり、のどの痛みなどの症状が出た後では効果は低い

・状況: プールや銭湯など裸足で歩くような共有スペースによく行くかどうか(水虫の場合)

・要因: 季節性によるもの(花粉症の場合)

・随伴症状: カゼによる下痢や腹痛
        花粉症による目の充血、くしゃみ、鼻水など


以上、7つの項目をできるだけ詳しく

症状に合わせて薬剤師や登録販売者に伝えてください。


その場で伝えることが難しかったり、

本人以外の場合はメモに記しておくと効率的でしょう!


7項目を伝えたら、その症状が以前にも発症したことがあるか、

またそのときどう対処したかも説明しましょう。


その対処の仕方が間違っている場合や、

同じ方法では効果がないこともあります。


例えば、イミダゾール系成分の入った

水虫薬を使用してかぶれた経験のある方は、

他のイミダゾール系成分が入った水虫薬も

同様に使用を避けた方が良いと言われています。



3.持病と体質


アレルギー体質や持病を抱えている方は、

使用できない成分が市販薬に含まれている場合がありますので、

現在患っている病気やアレルギー原因物質などを伝えましょう。


「緑内障でも使える頭痛薬」とか

「卵由来成分の入っていないかぜ薬」など


また、飲み合わせによる相互作用で

副作用が起こる可能性もあるので、

飲んでいる薬なども一緒に伝えましょう。



4.使用シーンやニーズ


使用シーンやニーズを伝えることで、

自分に適した剤型や使用回数を選ぶことができます。


タクシーやトラックの運転手だったら...

「眠くなる成分が入っていないクスリがいい」とか


便秘薬を使用するのが初めてだったら...

「強いものは困るからなるべくやさしいもので」とか


お昼は、学校や会社でおくすりを飲めないことが多いなら...

「朝と夜1日2回のタイプがいい」など


使用者の用途に合わせて、製薬会社もさまざまなおくすりを作っています。


また、大手製薬会社の製品と

ほぼ同じ成分のおくすりが

他のメーカーでも販売されているので、

成分で選ぶなら他メーカーを選んだ方が割安な場合が多いです。


「同じような成分で安い商品はありますか?」と聞いてみましょう!



いかがですか?

自分で探していたら、

何十種類もあるおくすりの中から選ばなくてはいけませんが、

ポイントをおさえて専門家に相談すれば、

2~3種類ぐらいに絞られてくると思います。


あとは、お値段とお財布の中身を相談したら、

自分に合ったおくすりを選ぶことができるでしょう!


ぜひ、チャレンジしてみてください!