今回のテーマはネーミングライツ(naming rights)についてです。
ニュースや新聞を見ていると、野球やサッカーのスタジアム、イベントホールなどの名称に企業名が入っていることに気が付きます。例えばプロ野球ですと、楽天イーグルスの本拠地は「日本製紙クリネックススタジアム宮城」が正式名称で、「Kスタ宮城」と呼ばれており、サッカーでもFC東京と東京ヴェルディの本拠地球場である東京スタジアムは「味の素スタジアム」と名付けられています。
以前からネーミングライツに関するビジネスは存在しており、スポーツなどの大会にスポンサーの名称をつけるケースがもっとも一般的でした。その後、メジャーリーグで球場に企業名を入れるというビジネスモデルが確立し、その他の国でも広がりました。イチロー選手や佐々木投手が所属していたシアトル・マリナーズの本拠地球場も、地元にある生命保険会社のセーフコ社がネーミングライツを所有しており、「セーフコ・フィールド」と呼ばれています。
企業にとっては大きな宣伝効果が得られるシステムですが、特に日本は契約期間が5年や10年と短期で結ばれることが多いため、私たちの知らない間に名称が変更しているというケースも少なくありません。東京都渋谷区にあるコンサートホールの渋谷公会堂も、2006年から5年間は「渋谷C.C.レモンホール」と呼ばれていました。しかし、企業が契約の延長をしなかったために2011年からは再び渋谷公会堂に戻っています。
企業にとってネーミングライツは認知度を高めることが目的ですが、施設などの名称は定着するまでにある程度の時間が必要なのも事実です。難しいところではあると思いますが、契約金額を抑えて期間を長くしてほしいと感じる人もいるのではないでしょうか。
コラム担当者紹介
経済分野全般の翻訳を担当しています。大学在学中に経済学を専攻していた知識を基に、日頃からさまざまなメディアを活用して新しい情報の収集を続けています。「経済」というと、分かりにくい、難しいというイメージがありますが、専門用語には注釈をつけるなど、違和感なく、スムーズに読むことのできる表現を心がけています。
株式会社高橋翻訳事務所
経済翻訳、政治翻訳、スポーツ翻訳 担当:佐々木
経済分野全般の翻訳を担当しています。大学在学中に経済学を専攻していた知識を基に、日頃からさまざまなメディアを活用して新しい情報の収集を続けています。「経済」というと、分かりにくい、難しいというイメージがありますが、専門用語には注釈をつけるなど、違和感なく、スムーズに読むことのできる表現を心がけています。
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