$hashikawa's blog


2012年2本目となる映画を観てきました。
これで早くも2011年の記録タイです。笑

老化を克服し、寿命がお金がわりになるという近未来の社会を描く、
チェイス系SFスリラー「TIME/タイム」(原題「IN TIME」)

トレイラーの範囲内に努めますが、ネタバレしない気の利いたレビューはできそうもないので、
これから観る予定の人は一応スルー推奨です。(不慣れですので、うっかりがありえます。笑)


映画「ソーシャル・ネットワーク」で、ナップスターを創ったショーン・パーカーを演じた、
シンガー、「ジャスティン・ティンバーレイク」が主演の作品。

上映開始20分くらいは「もしかしたらこの先、 "今までで一番おもしろかった映画"
としてあげるような、もの凄い作品を今観ているのでは」と思っていました。w

「時間が通貨になる」という斬新な設定で「持つ者と持たざる者」の格差社会を描く中で、
資本主義社会の課題や時間の有限性から、生きる意味、生き方の意味を問います。


めちゃくちゃ面白かったし、非常に得るものの多い秀作ですが、細かな部分や描写の仕方、
掘り下げ方などで少し奥行きが浅いのが残念で、テーマが魅力的なだけに惜しい。。

背景も、富裕層の箱入りお嬢様が、貧困層の野蛮な遊びやスリリングな生活に憧れるという、
タイタニックのジャックとローズ風、往年のありがちベタ設定。(まぁこれは1周してもはやアリ)
※ ちなみに、富裕層と貧困層の分かれ方は、もちろん「寿命」です。


創世記のアダムとイヴ的な救世主として描くわりには、救済の手段が "強盗" では発展性に欠けるし、
社会派映画として問題提議するには、登場人物の心理描写や価値観の転換などドラマ性も弱い。

通貨として時間が流通する社会システムの陰に切り込むのかと思いきや奪うだけでは、
ただのバラマキであり、経済金融システムの暴落や崩壊を招くだけですからね。

あと、「ボディ・クロック」が重要なシステムである以上仕方ないですが、
死へのカウントダウンの場面が多く、変にハラハラしてしまい周辺のストーリーが入ってきにくい。笑


まぁ、ヒロイン、アマンダ・セイフライド(のヘアースタイル)が素敵だし、w
満載な突っ込みどころは、そこはSF作品として広い心で楽しみましょう。

アイデアの持つ可能性は凄いから、身分を越えて愛し合い、刺激を求める、
"美女連れ去り系" の駆け落ち設定にのせないパターンで観てみたいですね。

それでも、時間の使い方、命の価値、人生の意義などの「今日を生きる理由」と、
永遠ではない命に必要なスピード感に大きな影響を与えてくれます。


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初の「ステーションシティーシネマ」
11Fの高さから北ヤードの開発を眺めることができます。