小学校時代にモテる男子。
それは、「頭がいい」でも「金持ち」でも「絵がうまい」でも「歌がうまい」でもない。
ずばり、「足が速い」。
昔はなんとなくそれを受け入れて「あいつは足速いからなぁ~。」とぼやいていたが、今考えれば、それはなんとも不思議な現象である。
ちなみに、俺はとんでもない鈍足である。
足が速くても、何に応用がきくわけでもない。「足が速い」のは、「足が速い」で終わる。
それなのに、なぜ足の速い男子がモテたのか。
小学校女児の「足が速い」=「好き」。
このメカニズムを解明するため、いくつかの仮説を立ててみた。
まず、「手が早い男を本能的に避けている」説。
付き合った男がもし「手が早い」男だと、色んな自分以外の女に手をだし、浮気が絶えず、毎日安心した生活を送るのは不可能である。
また、「すぐに暴力を振るう」という意味でも、「手が早い」男は避けるべき存在である。
そこで、小学校女児の脳内では、
「体の部位で二つもはやい物を持ってる人間はいないだろう。足が速いあの人は、きっと手は遅いに違いない!!」
という考察が成り立ち、「足が速い」=「好き」となる説。
もうひとつは、「くのいち」説。
男が知らないだけで、実は女子はみんな女忍者、つまり「くのいち」であるという説。
忍者に必須なのは、類まれなる身体能力。
その中でも、俊敏さは忍者にもっとも必要とされる能力である。
自分たちの一族の血を絶やさないためには、より力のある忍者が必要である。
そこで、女の子たちは常に足の速い男子を求めているという説。
最後に、「略奪愛」説。
女の子とは、常にロマンチックでドラマチックな、まるで「月9」のような展開を恋愛に求めていると仮定する。
そこで、もっともロマンチックでドラマチックな恋愛といえば、「不本意な相手との結婚式の途中で彼氏が現れ、連れ去られる」というのが定番。
その展開を考えたときに足の遅い男子だと、不本意な相手、もしくはその関係者にすぐに取り押さえられてしまう。
それは最も寒い展開になってしまうので、足の速い男子を求めているという説。
う~ん。我ながらバカらしい。(笑)