その2 | 小説投稿

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というわけで、忍者の修行が始まったのであった。といっても昔みたいなやれ木に登ったりやれ、手裏剣を投げたりそんなことをするわけではない。な、あんないいかよくきけよ。
あんな「はぁ」
父「忍者って言うのはな、あれだ。時代によって役割が変化するんだ。今は昔みたいな手裏剣を投げたり城にしのんだりするような仕事はめったにないんだ。あるぞ。手裏剣投げるやつもいるんだ。知っているか。手裏剣。もったことあるか。」
あんな「あるわけないよ。」
父「あんなあ、手裏剣っていうのはなあれはな、実は非常に貴重な武器なんだ。昔はな、刀を投げてるのと同じだからな。ああいうのはな、本当はな、たいがい先はものすごく鋭かった。つまり肉にささったら一発でおく深くまでつきささるおそろしい武器だったんだ。磨き上げられてたんだ。包丁を先をつなぎあわしたようなもんだ。あんなもんなげられたらおそろしくて近づけねえだろ。うまいことよろいのかぶってないところにささったらごめいさんってところだ。な。わかるか。そういうのを投げるやつもいる。今も。…な。あんなんなげられたらどうしたらいいんだ。まあ、ナイフを投げられるようなもんだけどな。ところで、そういう武器をつかう連中もいるが。今は武器はやっぱり銃だ。また…ってのもある。がな。今はやっぱりそういうのよりここだよここ」父は頭を指差す。ここをつかったやつが求められるんだ。な。特殊技術をみにつけて仕事をこなすんだ。こなしたら見返りがあるぞ。おいしい仕事だ。しかし、やらなかったらな。わかるなそのときは。やる以外に選択肢はないんだ。な。それからこれは一番大事だ。絶対に秘密は漏らすな。もちろん、忍者であることもだ。というわけであんなは父に釘を刺された。あんなは忍者になってしまった。あんなの家は伊賀流の家系だった。いっぺんに教えてもあれだろうからということでいっぺんには教わらなかった。が、だんだんと忍者のしきたりなどを教わるようになった。そう、あんなのすんでいるところの近所に連絡役が住んでいた。そいつは普段はネットで仕事をする人だった。彼は暗号を使ってやり取りをしていた。で、あんなの家に連絡をよこして仕事の依頼をするのだ。連絡手段は普通にまあ、ねことかだった。猫の首輪に細工をして電子データを入れていたのだった。それを専用の機械で読み取るのだ。猫はそこらへんにいるやつで、よくなつくようにえさを与えているのだった。まあ、というわけであった。父は言うのであった。つづく。

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