柔らかい手~個人的将棋ブログ -1924ページ目

第64期王座戦5番勝負/第3局「羽生王座リードで終盤戦突入」

第64期王座戦中継サイト

中継ブログ

 

5連覇を目指す羽生善治王座に

糸谷哲郎八段が挑戦する、第64期王座戦5番勝負。

 

ここまで2局を消化して、羽生王座が2連勝。

タイトル防衛に早くも王手がかけられた迎えた大一番

第3局が本日、山形県山上市「葉山館」にて開幕。。

 

 

 

 

王座戦/第3局・柔らかいプレビュー

 

 

第3局の先手は昇り調子の羽生王座。

その初手は普段通りに角道を開く▲7六歩から。。

 

 

 

2手目△8四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: なし

△糸谷八段: なし

 

対します、カド番でもう後のなくなった

糸谷八段は2手目飛車先を突く△8四歩と返し

注目の対局はスタート。。

 

早々と居飛車を明示し

戦型の選択権を先手に委ねた後手に対して

羽生王座の作戦が明らかとなるのが、次の3手目。

 

▲2六歩と飛車先を突けば

「角換わり」、あるいは「横歩取り」への変化が有力。

▲6八銀なら「矢倉」が濃厚となりますが。。

 

 

 

3手目▲6八銀。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: なし

△糸谷八段: なし

 

羽生王座は3手目▲6八銀を選択。

これまでも大一番で度々採用してきた看板戦法

「矢倉」での勝負を指向しました。。

 

 

 

10手目△4ニ銀。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: なし

△糸谷八段: なし

 

2手目に△8四歩突いたからには

糸谷八段も覚悟を決めて先手の駒組みに追随。

いざ、「相矢倉」を目指す序盤の出だしに。。

 

 

 

15手目▲6七金。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: なし

△糸谷八段: なし

 

定跡手順の進行から先に動いたのは羽生王座。

自陣二段目を早めに空けて、現在大流行中の

「早囲い矢倉」を目指します。。

 

この手をみて、糸谷八段は

右銀を5筋に繰り上げ急戦投入を示唆(16手目△5三銀)。

次に羽生王座が飛車先を突くと(17手目▲2六歩)。。

 

 

 

18手目△5五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: なし

△糸谷八段: なし

 

中央5筋の歩を突き合わせ

このタイミングで、先に仕掛けを開始しました。。

 

羽生王座は▲同歩(19手目)と応じて、以下

△同角~▲2五歩に下図22手目△5四銀と進行。。

 

 

 

22手目△5四銀。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩

△糸谷八段: 歩

 

5筋で歩交換成立後

飛車先の歩を突き越した羽生王座に対して

7筋の歩を事前に突いていない糸谷八段は

天王山の位に迫り出した角を銀で支えます。。

 

すると、羽生王座は次に。。

 

 

 

23手目▲2四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩

△糸谷八段: 歩

 

突き越した2筋の歩をそのままぶつけ

自然な流れで飛車先の歩を切りに出ました。。

 

 

 

29手目▲5七銀。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩2

△糸谷八段: 歩

 

飛車先を軽くして一歩を補充した

羽生王座は右の銀を5筋へと繰り上げ

5筋に突っ張る糸谷角の動きをけん制します。。

 

しかし、この手に対して

糸谷八段は次に角ではなく飛車に手をかけ。。

 

 

 

30手目△5ニ飛。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩2

△糸谷八段: 歩

 

拠点の5筋へと振り、「中飛車」に構えました。。

 

 

 

34手目△3五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩2

△糸谷八段: 歩

 

攻撃の核・飛車との交代で

糸谷八段は長らく戦場に居座った角を

自陣8筋へと引き戻すと(32手目△8ニ角)

先手飛車のコビンを目指して3筋の歩を伸ばします。

 

この間に、居玉を解除し玉を7筋まで寄せた

羽生王座は右銀を4筋に繰り上げ(35手目▲4六銀)

後手の攻め手を手厚く受けました。

 

 

 

37手目▲2ニ歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩

△糸谷八段: 歩

 

それでも糸谷八段は

果敢に3筋の歩を突き合せますが(36手目△3六歩)

羽生王座は▲同歩とは応じずに、後手陣2筋へ一発

歩の叩きを入れました。。

 

糸谷八段は次に歩を成り込み(38手目△3七歩成)

以下、▲同銀~△2ニ金~▲6五歩に下図42手目

△4四歩と進行。。

 

 

 

42手目△4四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩2

△糸谷八段: 歩3

 

糸谷八段が5筋に構える銀の引き場所を確保した

上図の局面までで、午前の対局は終了となり

お昼休憩突入となりました。

 

【 お昼のメニュー 】

 

羽生王座: 天ざる蕎麦、りんご100%ジュース

糸谷八段: 和牛焼肉丼、アイスコーヒー

 

 

 

44手目△4三銀引。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩2

△糸谷八段: 歩3

 

午後の対局開始の一手で

羽生王座は角のライン上の銀を力強く

戦場へと繰り出しました(43手目▲6六銀)。。

 

この手をみて

糸谷八段はサッと銀を自陣に引き下げ

飛車先を通しますが。。

 

 

 

45手目▲5五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩

△糸谷八段: 歩3

 

羽生王座は、すかさず

天王山に歩を打ち込み、後手の飛車先を封鎖。。

糸谷八段が描いた一連の構想を押さえ込みます。

 

 

 

59手目▲3五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: なし

△糸谷八段: 歩3

 

糸谷八段は飛車を3筋に移動させますが

ここでも羽生王座は手厚く押さえ込みをはかりながら

グイグイと厚みで押す作戦に。。

 

このまま手詰まりに追い込まれてなるものかと

西の怪童・糸谷八段は、次に。。

 

 

 

60手目△9五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: なし

△糸谷八段: 歩3

 

18分の考慮の後

9筋の歩をぶつけ、果敢に戦端を開きました。

 

羽生王座は▲同歩(61手目)と応じて、以下

△9六歩~▲4五歩~△同歩~▲3七桂に△4四銀右~

▲5四歩~△同銀ときて、下図69手目▲9六香と進行。。

 

 

 

69手目▲9六香。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩2

△糸谷八段: 歩4

 

互いに歩を利かせながら駒を前に送り

盤上は熱く、本格開戦へ機運が高まります。。

 

 

 

77手目▲5五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩

△糸谷八段: 歩4

 

 

さらに中盤での揉み合いは続きますが

今度は飛車を8筋に戻した糸谷八段に対して

羽生王座は中央5筋から押し込みます。。

 

 

 

79手目▲4五桂。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩2

△糸谷八段: 歩4

 

その迫力に慄いた

糸谷八段が狙われた銀を自陣引くと(78手目△4三銀)

羽生王座は機敏に桂馬を跳躍させて、金を狙います。

ここでも糸谷八段が金を下げると(80手目△5ニ金)。。

 

 

 

81手目▲5四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: 歩2

△糸谷八段: 歩4

 

羽生王座は大地を踏みしめるように、力強く

5筋の歩をグイッと前へと出しました。。

 

 

先手の攻め手が圧倒的に迫力を増す中

糸谷八段はこの局面で早めの夕食休憩を選択。

運命の終盤戦に向けて腹を満たし、呼吸を整えます。

 

 

王座戦/第3局の棋譜中継はこちら

 

 

形勢は見るからに先手が良さ気ですが。。

強烈な腕力と終盤力が自慢の糸谷八段は、果たして

ここから切り返すことが出来るのか。。

 

いよいよ、クライマックスが近づきます。。

 

【 夕食のメニュー 】

 

羽生王座: お刺身定食、オレンジジュース

糸谷八段: 天ざる蕎麦、りんご100%ジュース

 

 

 

□□□

 

王座戦/第3局開幕前夜。。

 

羽生王座の今期成績一覧

 

慶春onLINE

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第64期王座戦5番勝負/第3局「決戦は矢倉模様から」

第64期王座戦中継サイト

中継ブログ

 

 

5連覇を目指す羽生善治王座に

糸谷哲郎八段が挑戦する、第64期王座戦5番勝負。

 

ここまで2局を消化し、羽生王座が2連勝。

タイトル防衛に王手がかけられて迎えた大一番

第3局が本日、山形県上山市「葉山館」にて開幕。。

 

 

 

 

王座戦/第3局・柔らかいプレビュー

 

 

第3局の先手は、昇り調子の羽生王座。

その初手は普段通りに角道を開ける▲7六歩から。。

 

 

 

2手目△8四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: なし

△糸谷八段: なし

 

対します、カド番でもう後のなくなった

糸谷八段は2手目に飛車先を突く△8四歩と返し

対局はスタート。。

 

早々と居飛車を明示し

戦型の選択権を先手に委ねた後手に対して

羽生王座の作戦が明らかとなる注目の3手目は。。

 

 

 

3手目▲6八銀。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: なし

△糸谷八段: なし

 

羽生王座は3手目▲6八銀として

居飛車の看板戦法「矢倉」での勝負を

この大一番で指向します。。

 

 

 

14手目△4一玉。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生王座: なし

△糸谷八段: なし

 

糸谷八段も先手の駒組みに追随。

まずは「相矢倉」模様の出だしとなりました。

 

 

王座戦/第3局の棋譜中継はこちら

 

 

□□□

 

王座戦/第3局開幕前夜。。

 

羽生王座の今期成績一覧

 

慶春onLINE

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本日は第75期A級順位戦/4回戦「渡辺竜王-三浦九段は角換わり」

名人戦棋譜速報(有料。要登録。)

第75期A級順位戦対戦表

 

 

 

 

本日の将棋界では第75期順位戦の最高峰・A級で

注目の4回戦「渡辺明竜王-三浦弘行九段」の一戦は

東京・将棋会館にて行われています。

 

 

 

2手目△8四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: なし

△渡辺竜王: なし

 

本局の先手は、三浦九段。

その初手は角道を開ける▲7六歩から。

対します、渡辺竜王は2手目に飛車先を突く

△8四歩と返し、対局はスタート。

 

早々と居飛車を明示し

戦型の選択権を先手に委ねた後手に対して

生粋の居飛車党・三浦九段の3手目は。。

 

 

 

3手目▲2六歩。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: なし

△渡辺竜王: なし

 

三浦九段は3手目に飛車先を突き

「角換わり」での勝負を指向しました。。

 

 

 

9手目▲8八銀。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: なし

△渡辺竜王: なし

 

渡辺竜王も「角換わり」異存はなく

そのまま確立された定跡手順の進行となり

迎えた上図から、次に。。

 

 

 

10手目△7七角成。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: なし

△渡辺竜王: 角

 

渡辺竜王から角交換を敢行。

手損のない「ノーマル角換わり」となりました。

 

渡辺竜王の今期ここまでの成績は

13戦9勝4敗(.692)。順位戦は2勝1敗。

 

三浦九段の今期ここまでの成績は

20戦9勝11敗(.450)。順位戦は開幕3連敗中。

 

両者は今月15日(土)に開幕を控える

「冬の本場所」第29期竜王戦7番勝負でも対戦。

本局はその前哨戦ともなります。。

 

 

 

16手目△6四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: 角

△渡辺竜王: 角

 

気になる両者の対戦成績は

ここまで20戦して、渡辺竜王が14勝6敗とリード。

しかし、最近の2局は三浦九段が連勝中。

 

角交換成立後

三浦九段が4筋の歩を突くと(15手目▲4六歩)

渡辺竜王も6筋の歩を突き、「ノーマル角換わり」の

常套手段である「腰掛銀」を目指す模様となりますが。。

 

 

 

27手目▲4五桂。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: 角

△渡辺竜王: 角

 

互いに銀を5筋に繰り出すことなく

上図で三浦九段が右の桂馬を戦場へと跳ね

攻撃の銀を自陣二段目に待機させたまま

仕掛けを開始しました。。

 

 

 

29手目▲2四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: 角

△渡辺竜王: 角

 

渡辺竜王が桂馬に狙われた銀を

2筋に引き下げると(28手目△2ニ銀)

三浦九段はその2筋の歩を突き合わせ、追撃。

 

以下、△同歩~▲同飛(31手目)と進行し

午前の対局は終了、お昼休憩突入となりました。

 

【 お昼のオーダー 】

 

三浦九段: ヒレカ定食

渡辺竜王: チャーシューメン

 

 

 

32手目△4四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: 角、歩

△渡辺竜王: 角、歩

 

午後の対局開始の一手で

渡辺竜王は2筋で突進してきた先手の飛車先を

受けることなく、4筋にぶらさがる桂馬の頭上を

歩で叩きました。。

 

この手に対し、三浦九段は。。

 

 

 

33手目7一角。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: 歩

△渡辺竜王: 角、歩

 

事前の想定局面への進行となったか

ノータイムで手持ちの角を後手陣に打ち込み

さらに攻勢を強めます。。

 

渡辺竜王もノータイムで

車を7筋に移動させ(34手目△7ニ飛)、以下

▲5三桂不成~△5一玉~▲6一桂成~△同玉に

下図39手目▲4四角成と進行。。

 

 

 

39手目▲4四角成。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: 歩3

△渡辺竜王: 角、桂、歩

 

三浦九段は軽快に桂馬を捌くと

その流れに乗ってスムーズに馬を作りました。。

 

 

 

47手目▲7九玉。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: 歩4

△渡辺竜王: 角、桂

 

しかし、将棋界屈指の大局観を誇る

渡辺竜王相手に一本調子の攻めがそのまま

通用しないのは、三浦九段も百承知。。

 

作った馬を5六の地点に引き下げると

攻勢から一転、自陣に手を戻し玉の囲いを

視野に入れつつ、後手の動きを注視します。。

 

 

 

52手目△6五桂。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: 歩4

△渡辺竜王: 角、桂

 

一方、渡辺竜王の反撃も桂馬の跳躍から。

三浦九段は狙われた銀を逃げずに歩を突き立て

銀・桂交換を催促しますが(53手目▲6六歩)。。

 

 

 

54手目△3三桂。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: 歩4

△渡辺竜王: 角、桂

 

渡辺竜王はこれに応じず

左の桂馬を跳躍させて三浦飛車に当てました。

以下、▲3五飛をみて△7七桂成~▲同桂~

下図58手目△5ニ角と進行。。

 

 

 

58手目△5ニ角。

 

上図での持ち駒

 

▲三浦九段: 桂、歩4

△渡辺竜王: 銀、桂

 

左の桂馬を活用してから

右の桂馬を捌いて銀を手にした渡辺竜王は

手持ちの角を自陣に投入しました。。

 

この局面で

夜戦に備えて夕食休憩に突入。。

 

【 夕食のオーダー 】

 

三浦九段: 親子丼(上)

渡辺竜王: なし

 

上図の局面では

渡辺竜王が投入した角は先手陣に響いておらず

手番はおのずと三浦九段へ。。何となく先手の方が

主導権を握っているように感じられますが。。

 

夕食休憩明けから本格化する

終盤戦の攻防から目が離せません。。

 

 

 

□□□

 

羽生世代前半戦の戦い模様。。

 

羽生世代今期成績一覧

 


名古屋で魅惑の顔合わせ

 

銀河と超新星

 

慶春onLINE