若者の就職問題(就職内定率・離職率) | NPO法人生涯青春の会

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ここに収録する記述は、会報、エッセイ「癒しの森」、高齢者情報、日々の映像のまとめなどです。

社説:就職内定率 若者にもっと機会を  毎日新聞
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/archive/news/20120118ddm005070016000c.html
大学生就職内定率 依然厳しく NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120117/t10015327121000.html

大学生就職内定率 依然厳しい状態が続いている。
今春卒業予定の大学生の就職内定率(昨年12月1日現在)は71・9%で前年より少し上回った。とはいえ、過去2番目に低い水準だ。政府は税と社会保障の一体改革を進めようとしているが、若年世代の雇用が縮小してはどんな社会保障制度を作っても足元から崩れていく。よって、若者の就労問題は国家としての大問題なのだ。 大学、短期大学及び高等専門学校の状況は次の通りだ

大学、短期大学及び高等専門学校の状況
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000205zo-att/2r9852000002064a.pdf
24年3月卒業予定者数   うち就職希望者数    うち就職(内定)者数
・大  学 55万人     ・大  学 41万6千人  ・大  学 29万9千人
・短  大 6万6千人   ・短  大 5万2千人   ・短  大 2万5千人
・高  専 1万人    ・高  専 6千3百人   ・高  専 6千1百人
・専修学校 20万3千人 ・専修学校 18万3千人 ・専修学校 10万7千人

内定率とは卒業予定者で就職を希望している学生を分母にした数字だ。今春の大学卒業予定者は約55万人。ところが、このうち就職を希望せず就職活動をしていない学生が上記の通り13万人以上もいる。大学を卒業しても就職せず、大学院や海外留学の道を選んだり、定職に就かず親の収入で生活したりする人が90年代中ごろから急激に増えてきた。内定率より就職を希望しない学生の問題こそ大きく取り上げるべきである。

 就職支援講座では離職率の問題を大きく取り上げた。
新規学卒就職者の在職期間別離職率の推移
http://www.mhlw.go.jp/topics/2010/01/tp0127-2/dl/data_1.pdf

 ここでは大卒の離職率を取り上げてみたい。
資料の通り就職して3年で30%~35%の人たちが挫折して退社しているのである。この離職率は厚生労働省が管理している雇用保険被保険者の記録を基に算出したものであり、平成元年以降のデータが収録されている。これから就職すする大学生と懇談する機会が何度かあったが、「就職しても3年以内に30%が退社する」と言う情報をほとんどの人が知らないのには驚いた。

若者の就職内定率は小さな問題で、上記の通り就職活動をしない13万人余りの卒業生の内容、就職しても30%以上が挫折して退社する、この2点に焦点を当てた報道が望まれる。

 昨年4月から続けていることであるが、今月に入って「就職相談会」を4回開く。明日と22日スピーチの会終了後の相談会を開くので、今月は6回開くことになる。総べてボランティア活動であるが、NPO法人としての大きな活動分野となって来た。