2009年12月24日 日経
世界保健機関(WHO)は23日発表した新型インフルエンザの最新分析で、「北半球の大半でウイルスの活動はピークを過ぎた」との判断を示した。特に米国やカナダの減少傾向が顕著で、感染の第1波が終息に向かう可能性が高まってきた。日本についても「最近ピークを過ぎ、減少が続いている」と分析した。
ただ、東欧や中央アジアなどでは感染がまだ拡大しているうえ、いったんピークを過ぎた地域に第2波が及ぶ恐れがある。WHOは3段階で示す新型インフルエンザの健康被害の深刻度を「中度」に据え置き、今後も警戒を続けるよう各国に呼び掛けている。
WHOによると、20日時点の世界全体の死者数は1万1516人で、1週間前より934人増えた。欧州での増加が目立ち、391人増の2045人に達した。(ジュネーブ=藤田剛) (11:55)