2009年11月19日 日経
国土交通省が八ツ場ダム(群馬県)建設予定地の吾妻川などでの水質調査を、少なくとも2004~08年の間、同省の財団法人「ダム水源地環境整備センター」に発注していたことがわかった。村井宗明衆院議員が請求した国土交通省の資料などで判明した。
この間、吾妻川とその支流から環境基準を超えるヒ素が毎年検出されていたことも判明。06年には環境基準の12倍を超えるヒ素が検出された地点もあったが、国交省は公表しなかった。この財団法人は国交省の元局長が理事長を務めるなど、同省の有力な天下り先の一つとなっており、組織ぐるみで八ツ場ダム建設に不利なデータを隠したとの見方も浮上している。(07:00)