2009年11月13日 日経
【ワシントン=弟子丸幸子】米保健当局の疾病対策センター(CDC)は12日、新型インフルエンザの米国内での死者数が10月17日までの約半年間で3900人に達したとの推計を発表した。感染者数は全米で約2200万人、入院患者数は9万8000人にのぼるとしている。CDCのシュカット医師は記者会見で「前例なき(感染)状況だ」と警告した。
推計は新型インフルの発生を確認した4月から10月17日までの期間、全米10州の調査結果を基に作成した。CDCは10月下旬に新型インフルによる死者数が1000人を突破したと発表していたが、より綿密な調査で試算した結果、約4倍に増えることになったと説明している。
推計死者数3900人の内訳は、0~17歳が540人、18~64歳が2920人、65歳以上が440人。オバマ大統領は10月24日、新型インフルの流行を深刻な自然災害などに準じる国家非常事態に指定すると宣言。米政府は国民に早期のワクチンの接種を呼び掛け、対策にあたっている。 (10:37)