2009年10月24日 日経
基礎疾患(持病)がない小児が新型インフルエンザで重症化したり、死亡したりするケースが相次いでいる中、日本小児科学会は23日、10代前半を含めて健康な小児へのワクチンの予防接種の早期実施を求める要望書を長妻昭厚生労働相に提出した。
新型用ワクチンの優先接種は11月から妊婦や持病のある人が始まるが、持病のない小児は12月中旬以降にずれ込んでいる。ただ20日までに入院した患者数計2755人のうち、15歳未満が2186人で約8割を占めている。同学会は「幅広い年齢層が感染しているが、入院に至っているのはほとんどが小児」と指摘している。
夜間に救急外来を受診する小児患者が激増しており、同学会は「発熱があってもほかに異状がなければ、できるだけ昼間の受診を促してほしい」と求めた。救急搬送の増加でうまく患者が搬送できない例もあり、都道府県の枠組みを超えた重症患者の診療体制の整備を進めるよう要請した。(01:06)