山梨県の富士急行の新型観光列車「富士山ビュー特急」に乗って来た話の続き。
前回の「車両編」に続いて、今回は「スイーツ&車内販売編」をまとめることにする。
【1】スイーツプラン・申し込み
土曜休日の「富士山ビュー特急」4本は、1号車の特別車両・指定席が、予約制のスイーツプランとなる。
私は新型車両に乗りたいのは当然だが、それだけでは意味がない。車内販売マニアだから、何としても食事が出るスイーツプランを利用したかった。
私は、乗車9日前に、富士急行のホームページから、クレジットカードを使用して申し込んだ。前月1日より予約できる↓。(電話予約も可能のようだ)
http://www.fujikyu-railway.jp/fujisan-view-express/reserve/
本当は7月第一週に乗りに行こうかと思ったのだが、受付開始して間もない6月2日で満席だった。ならば、と日程を繰り上げて、出かけることにした。
結果的に、26席のうち9席しか埋まっていない ゆったりした列車となった。1か月以上前の予約開始日に満席になる列車がある一方で、半分以上空席の日もあるわけだ。
【2】河口湖駅から乗車
河口湖の改札を通る時には、メールで送られてきた「予約確認書」をプリントアウトしたものを提示した。中には、スマホの画面を見せて通る人もいるようだ。
1号車の特別車両・指定席の扉の前には、アテンダントが立っていた。予約確認書を提示すると、指定券のような「乗車証」を渡してくれて、席に案内してくれた。
この「乗車証」は、大月で降りる時に必要となる。
【3】重箱の中身
スイーツプランのスイーツは、すでに重箱に入っている。担当するシェフパティシエは、橋本道郎氏だ。
初めからテーブルに置かれている重箱、その中身は4種類ある。
★『パティシエ特製フルーツサンド』
フルーツサンドは、クリームとフルーツのバランスが良い。美味いが量は少ない。腹の足しにはなりにくいかな。後で食べたプリンとデザートか゛美味かったから、印象が薄れてしまった。
★『旬果デザート』右↑
★『富士山麓卵のなめらかプリン』左↑
一番美味かったのが、写真の左のプリンだ。舌触りが良く、質の高い材料を使っているのが分かる。
一番見映えがして豪華なのが、旬果デザートだ。富士山の絵が描かれており、目で見ただけでも美味そう。(実際、美味かったが)
なお、1年中、同じスイーツが出されるわけではなさそうだ。この写真を見て乗りに行ったら、別のスイーツが出されることもありそうなので、注意。
★『季節のマカロン』
スイーツは、賞味期限までの時間が身近いため、持ち帰りができない。ただ、マカロンだけは持ち帰り可能。
【4】飲み物
スイーツプランの乗客は、無料で飲み物を頼むことができる。頼める飲み物は、次の8種類となっていた。
《HOT》・・・コーヒー、紅茶の2種類。
《COLD》・・・アイスコーヒー、アイスティー、オレンジジュース、アップルジュース、ウーロン茶、富士ミネラルウォーターの6種類。
途中で、飲み物のお代わりも可能だ。
私は、ホットコーヒーを頼んだ。
【5】富士山弁当~おにぎりセット
料金4000円に、スイーツは含まれている。美味しいものの、分量は多くない。もっと食べたいという客のために「富士山弁当」という「おにぎりセット」が、カウンターで売られていた。
おにぎり二個に、おかずが付いて500円なら、高くない。
【6】ビールとおつまみ
コーヒーは無料だが、お金を払って買わないと、車内販売の利用にはならないのがマイルール。本末転倒のようだが、有料の品を買いたかった。
そこで選んだのが、ビール260円だ。缶入りとはいえ、グラスが使えて気分よく飲める。JR東日本やJR東海の車内販売では、ビールは280円だから、それよりも安いのには驚いてしまう。
おつまみセット350円も、あわせて購入した。小袋のつまみが数多く入っている。
【7】車内販売
途中で車内販売が回って来た。グッズが入ったカゴを提げて、アテンダントさんが各テーブルに回ってくる。
私が買ったのは、クリアファイル400円だ。「富士登山電車」のカゴの中には、入っていなかったように思えた。当然、安くて希少価値の高い実用品を買った。
【8】パンフレット
「富士山ビュー特急」には、パンフレットがある。往きに乗った「富士登山電車」のパンフと並べて紹介する。
裏には、スタンプを押せるスペースがある。
【9】乗車しての感想
「富士山ビュー特急」に乗って感じた点を、いくつかまとめる。
(1)乗車時間約50分は短い
河口湖~大月の全区間乗っても、約50分だから、スイーツを出す区間としては、結構短い。スイーツを食べている間に、グッズの車内販売に回らざるを得ない時間配分になっていた。特に私は、おにぎりセットを買って食べたが、景色見ないで食べることになってしまった。
到着15分前には、飲み物のラストオーダーになるのは順当と言えるが、ビール飲んでたから、コーヒーのお代わりできなかった。美味しいコーヒーだったから、もう一杯飲みたかったな(笑)。
(2)もっと人気出るハズ
JR東海の「あさぎり」車両を改造したとはいえ、新しいピカピカの水戸岡車両で、快適に乗れる。これは魅力的だ。
全区間乗ったとすると、運賃1140円+特急料金400円+特別車両料金900円で、計2440円になる。(飲み物1杯込み) スイーツ代(飲み物おかわり代込み)が1540円に相当する。こんな計算するのは野暮なのだが、これは安いと思う。
(3)アテンダントさんは一生懸命
アテンダントは3名、乗務していた。土曜日曜に運行開始から2カ月弱で22日目、そのうちの一人は、まだ不慣れだった。小さいミスはあったが、明るく笑顔で一生懸命頑張っていた。こういう姿、むしろ好きなんだなあ。
JR四国の「伊予灘ものがたり」に、運行開始1か月で乗りに行ったところ、不慣れでぎこちない仕事っぷりにハラハラした。しかし今では、すごく立派なアテンダントになった。
「富士山ビュー特急」でも、立派な仕事っぷりになっているか、11月ごろにまた行きたくなった。