「しまかぜ」に感激(後)車内販売&接客編 | 車内販売でございます。

車内販売でございます。

車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

 前回に引き続き、近鉄特急「しまかぜ」の話を続ける。前回の豪華な車両の様子に続き、今回はカフェ車両と、車内販売と、そして凄い接客についてだ。

【1】カフェ車両
 6両編成の中央部にカフェ車両が連結されている。賢島発の列車は、5分後の鵜方駅を発車してから営業運転を行う。私は最初から座りたかったので、立ったまま10分近く待たせてもらった。
 
 この写真↑は二階席。明るくて定員が多い13人座れる席だ。前回も今回もこちらに案内された。アテンダントさんによる案内の仕方も素敵だ。

 
 こちら↑は一階席。6人だけの落ち着いた席だ。見晴らしが2階席より落ちるためか、先頭の様子がモニターで見ることができる。時速も表示される。
 
 
≪感激接客(1)≫  私は10分近く立って待っていたが、ネクタイピンをカウンターで買い、写真を何枚か撮った。すると、アテンダントさんは「よろしければ1階を撮影されますか?」と開場前の1階の撮影をすすめてくれた。客の想いを先取りしてくれたのは、非常に嬉しい。
 ちなみに、このアテンダントさんは、首都圏の普通列車グリーン車のカリスマアテンダントさんと激似だった。サービスも同様に凄腕だった。


【2】スイーツセット
 今回の一番人気は、「スイーツセット」だ。スイーツ、焼き菓子・ドリンク(コーヒーまたは紅茶)で1000円というセットだ。
 私の前に並んでいた6人組も頼み、私の後から来た半分以上の客も「スイーツセット」を注文した。
 
 このメニュー↑のように、有名店3店の5種類のケーキが、用意されている。
 私が並んでいた時には、写真↓のようにケーキが詰まっていた。しかし、私が食べ終わってカフェ車両を出た20分後には、ケーキはほとんどなくなっていた。すごい人気だ。
 
≪感激接客(2)≫
 ケーキが詰まったガラス棚↑を撮影しようとして、カメラを向けた。この時、アテンダントさんがこのガラス棚の前で向こうを向きながら、別の作業していた。
 ところが反対側を向いていて、私がカメラで撮ろうとしているのは気づかないはずなのに、突然パッと後ろを向いて「失礼しました」と移動してくれた。これには驚いた。
 おそらく・・・・・・なのだが、チームプレイの可能性が高い。カウンターの中で仕事をしていた別のアテンダントさんが、カメラを向けている客がいるのに気付いた。何か言葉をかけたわけではないが、アイコンタクトで「後ろから写真撮りたい客がいるよ」と合図したと思える。(位置関係からガラスに客の姿が反射したのではなさそうだ)
 これは、個々のアテンダントさんが敏感で、なおかつ意思疎通ができていないとできないことだ。凄いレベルの接客だ。


【3】食事
 私は「スイーツセット」でなく、食事を頼んだ。だって、日本で唯一残された「食堂車」と言えなくはないのだし。
 美味そうだった「うなぎ」を選んだ。地元愛知・三重のうなぎが1700円だ。うなぎが高騰している中で、お茶つき1700円は安いと感じる。
 
 直接うなぎを炭火で焼くわけにはいかないが、うなぎも御飯も温かくて美味しい。ボリュームもある。
 お茶はペットボトルで、100円均一の店で売られているようなビニールカップだが、これは仕方ないか。
 お吸い物が欲しくなったから、みそ汁260円を頼めばよかったかな(この10年間、みそ汁を別途頼んだのは山陽新幹線と小田急の車内で頼んだことしかない「みそ汁嫌い」な私なのだ。牛丼屋に月6回くらい行く生活してるんだけど)
 
 「特製うな重は、作るのに20~30分かかりますか?」とアテンダントさんに尋ねたところ、初めに並んでいる客なら5~6分くらいとのこと。後でクレームつくのが嫌で、何も答えない店員もいる中で、有難かった。

 なお、前回2014年8月に乗った時には、「海の幸ピラフ」1340円を食べた。海老は食べる部分がやや小さかったが、それでも満足できた。
 
 主な食事は、「海の幸ピラフ」「特製うなぎ」「松坂牛カレー」の3種類用意されている。次に乗った時には、松坂牛カレーを食べたいな。
 
今回は、支払いを変える時にカウンターで払うのではなく、ボタンを押してアテンダントさんを呼んで払う形式だった。

【4】カフェメニュー
 
  カフェ車両のメニューの一例を紹介する。
★サンドイッチセット(コーヒー/紅茶つき)680円
★地ビール(神都330ml)500円
★コーヒー/紅茶単品(ホット/アイス)400円
★ペットボトルお茶150円
★しまかぜ弁当1240円
★志摩観光ホテルアイス400円
 

【5】車内販売
 「しまかぜ」では、カウンターとワゴンで、グッズの車内販売を実施している。お菓子やホットコーヒーも販売している。
 
 カウンターでは、グッズやお土産を販売している。有名な赤福も置いてある。

 
 私が買ったのは、ネクタイピンだ。昨年買った青いネクタイピンを、乗り鉄の最中に落としてしまった。そこで、再度色違いのネクタイピンを買うことにした。1000円は手ごろな値段だ。
 
 昨年の8月に「しまかぜ」の車内販売で美味しかったバームクーヘンを、今回も購入。ワゴン販売を利用した。
 

≪感激接客(3)≫
 カフェの開店を待っている時に、私はネクタイピンを買った。しかしカフェ席に案内された時に、ネクタイピンを通路に置き忘れてしまった。
 これに気づいたのは、背広を着た幹部職員らしき男性だ。私が2階席に座って「特製うな重」を待っていたのだが、小声でアテンダントさんに「あのお客さんが置き忘れた」と手渡して、アテンダントさんが私に渡してくれた。
 背広の職員の姿も雰囲気も、女子サッカー日本代表の佐々木監督に似ている。自分は出しゃばらず、アテンダントさんが仕事をしやすいように努めたのは凄い。
≪感激接客(4)≫
 私は、賢島から伊勢市まで「しまかぜ」に乗り、伊勢市から大阪難波まで「伊勢志摩ライナー」に乗り、両方で車内販売を利用する計画だった。降りる伊勢市が近づいて、乗車記念証を配るアテンダントさんが来た。私の少し前の席の人が、アテンダントさんに急いで何かを頼んだようで、アテンダントさんが戻って行った。
 そこでひとつ前の停車駅宇治山田までにゲットできなかったので、降りられるように荷物を持ってカウンターに行き「乗車記念証ください」とお願いした。1駅前で大丈夫と思ったが、たった2分間だった。カウンターに着いた時には減速を始め、乗車記念証が出てきた時にはホームが見えた。
 この時、佐々木監督似の職員がサッと来て「スタンプ押します」と乗車記念証を受け取り、急いでペタ! 日付が入ったものを渡してくれた。アテンダントさんがスタンプの場所に行くには、カウンターから出る必要があるから、自分が動くのが最短と判断したのだろう。私が受け取ってホームに降りて、10秒で「しまかぜ」は扉が閉まった。

 今回の近鉄特急「しまかぜ」のアテンダントさんたちの接客は、最高レベルだった。一つの列車としては、「伊予灘ものがたり」に迫るレベルだった。昨年乗った時は、丁寧な接客だったものの、特別感激はしなかったが。
 個々のアテンダントさんの心構えと技もあるが、チームで力を合わせて対応することができているのは強い。
 そして普段は口うるさく言わず必要なことを率先して行うと思われる幹部職員の下なら、良い仕事ができそうだ。