「田園カフェ&スウィーツ」くま川鉄道 | 車内販売でございます。

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車内販売を13年半で10000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 各地の観光列車に乗り鉄しています。

 2月は、熊本県のくま川鉄道沿線は、観光シーズンになる。人吉球磨地方は、ひなまつり一色になり、人吉駅など多くの場所で、ひな人形が飾られる。

 この地域を走る「くま川鉄道」では、この時期に観光客を呼び込むイベント列車「田園カフェ&スウィーツ」を運行することになっている。ケーキと珈琲紅茶が楽しめる列車で、足を運んだ客に満足してもらおうという試みだ。


 

【運行日時】

2015年2月の土曜・日曜

《いき》人吉温泉14:24発、湯前15:07着

《帰り》湯前15:16発、人吉温泉16:00着

※どちらか一方を申し込むことになっている。往復申し込んだ人は、この日はほとんどいなかったようだ。

 

【費用】

乗車券に加えて2000円。

スイーツと飲み物代が2000円。乗車券は別途必要(人吉温泉から湯前までなら、片道690円) 

 

【予約】

 電話で予約する。予約方法など詳細は、公式ホームページへ。

http://www.kumagawa-rail.com/blog/2015/01/780/

 私は往復のどちらか片方を予約しようと、くま川鉄道に電話で相談した。そして往きの湯前行を予約することにした。とても丁寧に案内してくれて予約できた。料金は当日、現金で支払うことになる。2日前に確認の電話がかかってきた。

 

 乗車当日の2月7日(土)、田園シンフォニーで既に1往復して、人吉温泉駅で発車を待った。午後2時に、駅前のからくり時計が動くのを見てから、くま川鉄道のホームに向かった。

 受付がホームにあったので、私の名前を伝えた。そこで2000円を払い、券と案内の紙をもらった。

 ホームには、すでに列車が2両、入線していた。私の指定席がある車両はどちらかな?と思っていると、2両とも私の番号の席に座られている。何だ?と思って尋ねようとしたら、係員が「先頭に1両連結しますので、少々お待ちください」と他の客に案内して、やっと呑み込めた。


 田園シンフォニー車両は、非常にきれいな車両だ。ふかふかしたソファー席、おしゃれなボックス席、景色が見やすいカウンター席が、並んでいる。


 先頭車両が連結された。2両目3両目も、できて1年くらいの新しい水戸岡車両だが、1両目はもっと新しい車両だ。新しい車両の独特の香りがする。特に新しい車両を利用しての、カフェ&スイーツ列車の発車だ。

 

 定員は25人だが、事実上の満席だ。事実上の、というのは、4人用のテーブルに3人組が座って、残る1席に全く別の客を座らせれば詰め込める。しかし、いくら何でも無茶だ。

 私の席は、6人座れる窓に向かったカウンター席の端だ。残りの5席は若い女性グループ5人組が座った。4人がけの席はあるが、5人が座れる席はカウンター席くらいしかない。1人客は、カウンター6席の残る1席に座ってもらうしかないのだ。 本来は、オシャレなカフェ&スウィーツ列車に、いい年した鉄道マニアのオヤジ(!?)が乗ること自体が不自然だから、まあ仕方ないや(笑)。

 やや厳しい席と係員の方も感じていたようで、私に積極的に話しかけてくれる係員もいて、気遣いには感謝している。

 

  用意されたのは、4種類のスウィーツだ。「フルーツタルト」「ティラミス」「ホワイトチョコのムース」「いちご大福」の4種類だ。

 どれも美味かったが、見栄えもよく、目で見て楽しめる作品だと感じた。


 コーヒー・紅茶は選ぶことができる。私はコーヒーだが、隣の女性グループは、紅茶を頼んだ人が多かった。なお、飲み物はおかわりできる。

 私は2杯目を勧められたが、コーヒーを辞退し、そのかわり有料の飲み物を頼んだ。

 写真は注文した「スパークロゼ」350円。アルコールなしの体に良い飲み物だ。昨年「田園シンフォニー」で飲んで、やや高いものの美味かったから、また飲みたくなった。

 上の写真の左が「スパークロゼ」、右のグラスは炭酸水だ。初めに全員のグラスに炭酸水を注いだ。水でもいいが、炭酸水の方が、スウィーツ1つの味をリセットして、次に進めそうな気がする。


 私は4つのスウィーツのうち、最初に「ティラミス」を食べようと口に運んだ。すると、ティラミスの粉が気管に入ってしまったようで、ゴホゴホとむせてしまった。幸い、隣の女性の方には粉は飛ばなかったが、昨日買った弁当のおしぼりを使って、テーブルを拭くこと2分。けっこう大変だったが、何とかきれいにできた。すると、隣の女性もティラミスの粉でゴホゴホ・・・。あらら。

 この列車を地元の新聞社が、取材に来ていた。乗客全員に「顔写真NGの方いますか」と確認してきた。私は「構いませんよ」と答えた。もっとも、1人で乗ってる鉄道マニアの男を前面に出すわけないと思っていたが。

 以前にも、似たようなことがあった。智頭急行線が水害で不通になっていて、開通初日の最初の特急で、私は鳥取に出かけたことがある。早朝の「スーパーいなば」に乗っていた乗客は、私の他に4人だけ。NHKのテレビカメラが鳥取駅のホームに待ち構えていていたが、最初に降りた私には見向きもせず、テレビカメラは女性2人組に突進していった。私もそのインタビューを近くで見ていたが、最後まで相手にされなかったっけ(^_^.)

 その熊本日日新聞の記事がこちら。(約1か月で削除される模様)

http://kumanichi.com/news/local/main/20150208003.xhtml

 手前のカウンターに座る女性5人組の奥に座る男がわたしです。

 

 このようなスウィーツ列車は、やや手間はかかり、利益は大きくはないが、リスクは少ないと思う。ローリスクローリターンとも言える。

 ただ、こうして新聞に取り上げられて地元の観光振興に役立ったりするプラスアルファの効果がある。その意味でも、貴重な試みだと思う。