一心敬礼
平安時代の歌人、藤原定家は「詞(ことば)は古きを慕い、心は新しきを求める」
…伝統的な型をもって日々新たな心でのぞむ。と、日本人の魂を表現した。
昨今の日本伝統文化を考えるに、既成の文化は形骸化の様相に拍車をかけるとともに、あまりにも専門分野化されてしまい、一般的には敷居の高いものになってしまった。また早急なる欧米文化の吸収に、現代の日本国及び日本人は、日本古来より伝承される日本人の魂ともいうべき、「和」の心を貴ぶ礼節を忘却した観が窺える。
洗練された礼儀作法のなかに、主客相互の心の表現がなされ、日本人ならではの繊細な心の交流が型となったのものこそが本来の日本伝統の礼儀作法であるとともに日本の「誉」である。
しかし型のみを重視するあまり、いつしか日本人の生活感から掛け離れた日本文化と化してしまった。
私しは、日本人の知識・名僧が陸続として継承した日本人の日本魂を、もっと身近なものとして教授したく、本日平成二十三年二月九日、眞日本和法を立ち上げた。
日常の立ち振る舞いから、茶華をはじめ、書や武道の基礎作法を、反復稽古することで身体と心を整え、本来の日本人とならしめん。
篆刻作者:石飛 鴻(雲州 飛鴻堂)