きのう、注目の新潟大学大学院医歯学総合研究科教授(…肩書きが長すぎる)の安保徹(あぼ とおる)先生の講演会に行ってきたんです。

 免疫の自律神経支配の法則を通して、病気(特に慢性疾患)を自然治癒させようとする考え方(いわゆる安保理論)を提唱してしまったばっかりに、医師会からバッシングを受けてしまったりして、いまだに異端扱いされていたりするんですけれども、いやまあ、おもろい講演会でした。

 慢性疾患といえば、適当な病名がつけられて、実際治療方法もないまま対症療法が続けられていたりするのはご存知のとおりかと思いますけれども、それらの発病までのプロセスを免疫を通して解明したのが安保先生なんですねぇ。しかも、対症療法は治療とは逆向きの方向に進んでいることも指摘されています。

 講演会では無理すれば交感神経が刺激されて血管が細くなって血流が悪くなったり、顆粒球が増えて炎症を起こしたり潰瘍やガンになる、楽をしすぎれば副交感神経が過剰に優位になって、血管が広がりすぎて血流が悪くなったり、リンパ球が増えてアレルギー症状がでたり。血流の悪化は免疫システムのバランスを崩したり、「冷え」を起こしたり、結局は身体を悪くしてしまうんですね。

 つまりは、昼間はしっかり活動して、夜はゆっくり休養し、自律神経のバランスを整えてあげれば、病気になんかならないし、根本的な治癒にもなるんだよというお話でした。

 で、青森出身ということで、”つんがるべぇん”なまりが入っていて、またーりとしたいい感じしゃべり方の先生で、独特な雰囲気のある方です。これまでも著書などを拝見させておりましたので、これといって目新しい発見はありませんでしたけれども、やっぱり提唱元なので知識が豊富で説明もわかりやすかったです。

 先日のNK-T細胞の記事にもありましたように、ガンの免疫療法についてはだいぶ実績も上がってきましたし、あとは、安保理論に付きまとっている胡散臭さの払拭とか、どこまで安全性が確認されているとか、自力ではどこまで応用できるかとか、まだまだ考えなくてはいけないことは多そうです。