フランスを経由して5月16日スイングキッズとしては初めてスペインへ入りました。EUは国境の検問がないのでちょっとうっかりするといつスペインへ入ったのか気が付きません。
目的地はVitoriaという人口20万人の街です。ヨーロッパで20万と言えばまあ大きい方に入ります。スイスだとチューリッヒが41万人、ジュネーブが20万人でそれ以下十万人台です。首都のベルンで13万人です。
Vitoriaはスペインの北西部に位置しています。街は素晴らしく計画的に作られています。大きな道路は片道3車線、それに2mくらいの広い自転車道、それから3mある広い歩道があります。山国で狭いスイスに住んでいる人間からすると全く羨ましい限りです。
なぜここに来たかというとここの音楽院のある先生が招いて二つのコンサートを用意してくれたのです。スペイン人の若い女性でここでホルンの先生をしています。知り合いの他のスペイン人のトランペット奏者の人が彼女を紹介してくれて、彼女は昨年スイングキッズの付き添いとしてアルゼンチンに来たのです。通訳も兼ねて。
市がやっている音楽院では8歳から18歳までの子供たちが音楽を習っています。スペインは学校は毎日5時まででそれを終わって400人の生徒たちが夜の9時、10時まで自分の楽器、聴音、理論、合奏、合唱、などを習っています。13歳までは週に3回、14歳以上は週に4回この音楽院に通っています。
先ず驚いたのは建物です。中に700席ある立派なコンサートホールがあるのです。それにたくさんの大小、リハーサルをする部屋がいっぱいあります。羨ましい限りです。
月曜日の午後到着して子供たちのホームステイ先の家族の皆さんから盛大な歓迎食事会をして頂きました。ドイツ語が出来る家族もあったりしましたが子供たちは英語でお互い話せるので楽でした。
最初のコンサートは火曜日でした。その学院のビッグバンドが先ず30分程演奏してそれからスイングキッズがやりました。
そのバンドは日本でいう高校生クラスの年齢で楽器の基礎はとてもちゃんと出来ているのでいい演奏をしていました。
それでもスイングキッズが演奏を始めると会場の雰囲気がパッーと変わりました。スイングキッズが登場した時はみんな「可愛い子供たちだなあ、」とその印象の方が強かったと思います。
でも演奏が始まったらびっくりです。今までに聴いたことのない躍動感の波が押し寄せて来るようです。
このコンサートはラジオの生放送だったので曲の合間にアナウンサーからのインタビューを受けました。僕がスペイン語を話すとは知らないので英語で質問をして来ました。
スペイン語で僕が答えると聴衆がワーッと笑いました。地元のアナウンサーが英語で僕がスペイン語という組み合わせが面白かったのです。
続く