「バッカでぇ~っす」
と、自分を笑い飛ばせることは最大のディフェンスでもあると思う。
いかにモノ知らずで傲慢でどうしようもなくて頼りなくていい加減で・・・
バカボンやのび太やおぼっちゃまくんや、現存では坂田師匠が永久不滅
のトホホキャラとして愛されているのはこれでもかというマイナスカードを
はじめっから相手に差出し、それがもう突っ込む隙さえ与えない事実とあ
る意味賢さ、つまり「キャラだち」とさりげなく変化しているからだ。
バカボンなんて名前からしてすでに勝利。卑怯だわ!
う~んわかってらっしゃる、赤塚先生。
で、それは音の世界にも言える。
千差万別、ジャンルは無限大かつワールドワイド。
計算された音譜、偶然から生まれた傑作。
選びきれないほど好みは多様、じゃぁ何を基準に「買いで!」と思うか?
ひとつ理由を考えるとするならば、私の場合おバカの中からプンプンと漂
ってくる隠れたお利口さ、それを感じられるものだ。ジャンルは何でもよい。
U.S. HIP HOPのBig marketの中で昔も今も真の勝者。
彼らを超えるグループは果たしているのか?
残念ながら以後動向を知らない。
なぜなら、私が今でも愛している唯一無二のNiggerな男たちだから。
あぁ、なんて真実一路!!
A Tribe Called Quest 「 THE LOVE MOVEMENT」
日本人には理解し得ない、Gettoだぜ、Yo!なスタンスがセオリーな中、
きわめて美質。それはもう、HIP HOP史上といっても過言ではない。
歌詞は正直アホ。
ありがちな自己寵愛とブラックアンダーグラウンドとネェチャンのことばっかり。
ん~・・・
じゃぁ、なぜ美しいのか?
というのは、先のバカキャラ話でなんとなく感じてもらえればこれ幸い。
つまり、ただの馬鹿野郎ではないということ。
OLD SCHOOL好きはどストライク、実はジャズが守備範囲の方もOKな偉大
作。お耳のよい方ならジャズネタからの達者なサンプリングに気づくはず。
よって、深夜のバーで上質な音に身を委ねているような不思議な気分になり
ます。
HIP HOP聴いてて眠れるのは後にも先にもこの1枚だけでしょう。
眠れるし、踊れる。お好きなシーンでお使いください。
「俺たちはラッパーを夢見てたぜ、Yo! お尻フリフリ」なんて下らないことを
ボヤいている中でのこの隠し芸。レレレのレ~!
Q-TIPはじめ、メンバー3名はこの分野ではいわずと知れたBig name。
このアルバムを最後にATCQ(略称)は解散して随分経つので詳細情報はネ
ットなどからどうぞ。
10年近く経った今でも解散が惜しまれる。くぅぅぅぅぅぅ。
余談だが、時計とともに音楽のセレクトというのは、異性・パートナーの選び
方の基準にも相通ずる。
あなたは、自由な人なのね。