トラウマ sss | S w e e t 

S w e e t 

主に名探偵コナンのノーマルカップリング(主に新蘭)を中心とした二次創作ブログです。
イラストや小説をひっそりと更新中。
気の合う方は気軽にコメント下さると嬉しいです。
※一部年齢指定作品も混ざっていますのでご注意ください。



「・・・・・蘭・・・もう俺達終わりにしよう。」




「・・・え?」




「俺達・・・一緒にいても幸せになれないよ。」




「ど・・・・して?」





「・・・・・・きっと・・・またお前を一人にするから。」






その一言で新一は暗闇に消えた。








:::





「ー・・・・っしんいち!」





叫ぶとともに目を開けると暗い部屋に自分がいる事に気付いた。



ここは新一の部屋のベッドの上だ。





でも隣にいるはずの彼はいない。



ベッドから起き上がって辺りを見回してもどこにも・・・・いない。





「・・・・新一・・・・やっ・・・・・・・ぁ・・・・・しっ・・・・しんいち・・・・。」





震える唇から掠れた声が零れおちる。





誰もそれを拾ってはくれない。






「やだ・・・・行かないで・・・新一・・・・・新一!」




「いやだ・・・・ねぇ・・・・新一?・・・・・っ・・・・・・。」





身体が一気に凍りついていく。






さっきまで感じていたあの温もりはどこに消えたの?






「・・・・・一人にしないで・・・・。」






不安が襲ってきて。



ベッドの上で蹲り必死にこらえる。




怖い。



怖い。





また私は一人になるの?










ガチャッ






「・・・・・・・・・蘭?」




「・・・・・っ!」





暗い部屋にうっすらと開いたドアから光が差し込む。





その逆光に佇む人は。








「・・・・・・っ新一。」






そのままベッドから立ち上がって彼に抱きついた。






シーツが落ちて何も身に纏っていない事にどこかでは気付いていたけれど、そんな事どうでもよかった。






彼がここにいる。



それを感じたかった。






素肌から感じる彼の熱にほっと安らいだ。






もっと。



もっと近くに。






ギュッと更に力をこめて彼を抱きしめる。








「・・・・・・蘭?・・・・どうした?」






頭上から心配した声がしたけれど私は何を説明することもなく顔を横に振ってただただ新一を感じる。





あなたは今、ここにいる。





私は一人じゃない。





それでいい。



それでいいの。







「・・・・蘭・・・・煽ってんの?」








その新一の言葉を聞いて、そっと顔を上げた。





数秒見つめ合ってそのまま私から口づけた。








ゆっくりと離れると新一が私の目尻に触れて涙を拭った。






「・・・・・・・・後になって止めるなよ?」






それを合図に今度は同時に唇が重なりあう。




深く深く。










熱い吐息が混じり合う空気の中、




艶を帯びた声が暗闇に響く。





「・・・・新一・・・・私は幸せだから・・・・・この幸せは絶対になくならないから。」






「・・・・・・・・。」






「・・・・絶対に私を一人置いていったりしないで。」







「・・・・・・二度と一人にするもんか。」






「・・・・・本当に?」








「絶対にはなさない。」











そうやって私に鎖を繋いで。




いつも傍に置いて。






私が愛する人。











おわり





:::あとがき




怖いぜ。


なんだ、これ。


暴走だぜ。



なんていうか新一がいなくなることにトラウマを抱えてる蘭ちゃん的なのを書きたかったんだけど・・・


うまくいかなかったぜ。



いきなり大人的すぎるぜ。




ちょっといつもとちがう雰囲気でした。




2011.06.25 kako


web拍手 by FC2


いつもありがとうございます☆


応援いただけたら更新頑張ります!
↓↓↓
にほんブログ村 イラストブログへ

にほんブログ村

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ こちらもお願いします!!