君と僕、緑の上で。::快青 | S w e e t 

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主に名探偵コナンのノーマルカップリング(主に新蘭)を中心とした二次創作ブログです。
イラストや小説をひっそりと更新中。
気の合う方は気軽にコメント下さると嬉しいです。
※一部年齢指定作品も混ざっていますのでご注意ください。




君と僕、の上で。





「快斗ー!!・・・・バ快斗ー!!」




学校の中庭。

普段は昼食をとる生徒たちや軽い運動などを楽しむ男子生徒などで賑わうその場所。

しかし今は授業中のためとても静かだ。


そんな中響く大きな声はなんなのか。




「もーどこ行っちゃったのよ、バ快斗はー!」




随分とご立腹の様子のその少女は中森青子。

この高校の二年生だ。



さわさわと優しい風が流れる。




「なんで青子が快斗の事探しに行かなきゃいけないのよ!いっつもいっつも隙があれば抜け出して・・・毎回探してこいって借りだされる青子の事も少しは考えてよ!」



どうやら授業をサボッてしまったらしい同じくここの生徒の黒羽快斗を探しているようだ。

彼に対してあまりいい印象を持っていない様子の彼女だが実はこの二人ー・・・・




「快斗ー?いいかげん出てきなー・・・・っきゃ!?」



中庭の真ん中にある大きな木の木陰を通った時青子は何かにぐっと手を引かれた。



「ちょっ・・・・なっ・・・・なに・・・・・・あ。」



自分を襲ったものが何だったのか振り返るとそこにいたのはたった今、自分が探していた人。



「あんまでけー声出すなよ、みつかっちまうだろ?」



にっこりと笑いながらもしっかりと青子を抱きしめて離さないのは青子の幼馴染の黒羽快斗少年だ。



「なっ・・・青子はねー!快斗のせいで授業中にこんなところに来てるの!いいかげんサボることなんてやめてよね!青子迷惑!!・・・・・ていうか離してよ!!」



バタバタと快斗の腕の中で暴れる青子。



「いてっ・・・・・だー暴れるな。」



そう言って快斗は寧ろ先程よりも強く青子を抱きしめなおした。





そう、この二人。





恋人同士なのだ。





「・・・・・・・・。」



すぐ耳元で静かに聞こえる快斗の吐息に青子の胸がトクンと跳ねる。

一気に力が抜けて、顔が赤くなる。



「・・・・・・バ快斗。」



弱いその声に気をよくした快斗はそっと青子の身体を前に向けさせる。




ドキン

ドキン



何が待つかわからないその快斗の行為に更に近くなる距離に青子の心臓は早鐘を打つ。



「たまには一緒にサボッちまおーぜ。」



コツンと額と額を合わせて口角を上げて笑った快斗は次の瞬間青子の頬に軽くキスを落とす。



「・・・・・っ。」



青子は驚いて目を見開く。

しかしすぐに恥ずかしさに負けてそのまま快斗の胸に顔を隠すように抱きついた。




「ー・・・・バカ。」



青子のその様子にニヤける快斗。

大分満足気。





甘い時が流れる。




青子はどうやら誘惑に負けてしまったようだ。





「青子も寝てみろよ、けっこう気持ちいーぜ?」



快斗はポスッと芝生の上に仰向けに寝転がる。


緑が軽く揺れる。






青子は少し躊躇ってから意を決したように快斗の隣に寝転がった。







「ー・・・・・わ。」





今日は快晴。


雲ひとつない空は本当に綺麗だ。



空気も陽気も穏やかで清々しい。




「・・・・・気持ちーね。」




青子は軽く横に転がり快斗に向かってほほ笑む。




その頬笑みを見た快斗は頬を人差し指でかきながら空へと視線を移した。





「・・・・・・だろ?たまにはいいもんだぜ。」



「・・・・本当にたまに・・・はね・・・・。」




空を見上げてしばらく沈黙が続くが気まずいものなど存在はせず。




一緒にいる。




ただそれだけで十分だった。







「・・・・・・さて、そろそろ真面目に戻りますか。」




「へ?」




5分ほどしたところだろうか快斗は急に起き上がる。




青子は突然の事に戸惑う。




自分も起きなければとぐっと腹部に力を入れた時ー・・・・・






ふっと暗くなる視界。





唇に柔らかい感触。







「・・・・・・・目は覚めましたかお嬢さん?」





「・・・・・・・・・・。」





どこぞの気障な怪盗のような一言に青子はまた顔を赤くする。






「じゃー俺、行くから。」






そして快斗はひらひらと手を振りながら校舎の中へと消えていく。






「ちょっ・・・・・・なんで探しにきた青子が置いていかれなきゃいけないのよ!ちょっと、快斗・・・・・っ!」








「・・・・・バ快斗ーーーーー!!」






そしてまた静かなはずの中庭に賑やかな声が響いたのだ。








FIN





S w e e t -青子

S w e e t -快斗



挿絵というか・・・・



この話のネタとなったイラストです。



なんとなーく描いた一枚からなんとなーくこんなお話が出来ましたとさ。






2011.01.12 kako




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