星のしたで 前編 | S w e e t 

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主に名探偵コナンのノーマルカップリング(主に新蘭)を中心とした二次創作ブログです。
イラストや小説をひっそりと更新中。
気の合う方は気軽にコメント下さると嬉しいです。
※一部年齢指定作品も混ざっていますのでご注意ください。

今日というこの日に

数える事が出来ない程の

果てしない輝き

静かに浮かぶ月

それを映し出す微かに暗い海・・・

君と見ていた

君と話した

下から見上げた

空一面に広がる星たち

そして儚く美しい・・・・







のし



「だぁぁぁぁぁっ!!いい加減にしろよ、てめーら!!」

「わぁ、工藤が怒ったぁ!!」


今日は帝丹中学3年生にとっての最大イベント修学旅行。
行き先は沖縄である。
中学で沖縄に行くというのは珍しいが、帝丹中学では代々沖縄と決まっている。
その美しい海を誇りにもつ素晴らしき島へ向かう帝丹中学生徒を乗せた飛行機の中。
ある一人の男子生徒の怒声が響き渡った。




最悪だ。
なんて最悪なんだ。
折角・・・まぁ何度か両親に連れられて訪れた事はあるが、
あの空に負けないぐらい綺麗でそして透き通った青い海を見に行けるというこの修学旅行で
こんな仕打ちを受けなきゃいけないんだ。
朝から、いや修学旅行一週間前位から可笑しいとは思っていたが、
是ほど腹立たしいとは思いもしなかった。


修学旅行・・・こういった行事になると必ず付き添ってくるおまけ。




恋愛。




何故人は何かあるとこの方向に持って行こうとするのか。
そして何を思ってかクラスの奴らの関心は俺、いや俺達というべきか・・・・・に向いている。




その関心を持たれた二人は幼馴染。
小さな頃から何かと一緒に過ごしてきてやたらお互いを理解している。
しかし誰がどう見ても二人は恋人同士・・・はたまた先を超えて夫婦か・・?
と思う程だというのに肝心の本人同士は全く自覚していない。
というかじれったいのだ。
絶対お互いがお互いを好き合っている筈なのに一向に進展のない二人。
そんな微妙な関係を保ちつつ今日という日はやってきた。
クラス中の誰もがこの修学旅行で何か進展があるのでは?
という期待を抱き楽しみにしていた。
そんなクラスメイトの勝手な解釈のせいで
その幼馴染の一人は機嫌を損ねてしまった。




「おい、工藤!!今日からついに沖縄だぜ!!」


俺の目の前で満面の笑みを浮かべるクラスメイト兼サッカー部員である坂本。


「・・・・・やけに嬉しそうじゃねぇか?」


大方その理由に予想はつくがここで素直に顔に出したら負けだ。
嫌味たらしく問いてみた。


「そりゃぁあの綺麗な海をこの目で見れるんだからなぁ。」

「・・・・・ふ~ん。」


探偵目指してる俺をなめんなよ?
お前らが考えてる事は大体予想がついてるんだよ。


しかし俺はまんまと奴らの仕掛けに嵌ってしまう事になる。


「何だよ工藤その目は?修学旅行楽しもうぜ?」


「十分楽しんでるぜ?ただ人の気分を悪くさせるわざとらしい笑顔さえ見なくて済むなら最高に楽しめるんだけどな。」


今度は俺がにっこりと言ってやった。
一瞬うっと顔をしかめる坂本。
バレバレなんだよ。
そこへ他の男子生徒もやってきた。

へっ!!何人きたって変わんねぇよ!!

そう思ったが運の尽き。


「なぁ!!今さ、其処で見たんだけどよ、C組の伊藤がA組の佐藤の事呼び出して告ってたんだよ。」


「まじか??伊藤の奴行動早ぇな、まだ初日なのに・・。」


坂本が微かに驚きを見せた。
ふん、他の奴らが何してようと関係ねぇじゃねぇか。
すると加わった奴の中のある一人が坂本に耳打ちをした。
・・・・・・・・・・・・何となく気にくわねぇ・・・。
坂本はさっきよりに更に驚いている様子だ。
その様子から演じているものは伝わってこなかったから本当に驚くことがあったのかもしれない。
すると坂本は少し焦った表情で俺に今聞いた事を告げた。


「おぃ工藤・・・今A組の小板橋が毛利呼び出したらしいぜ?」


何を言われたって俺は・・・・・


「・・・・・。」


蘭が呼び出された!?

小板橋?

誰だそれ・・・あぁ確か生徒会長の・・・・・・・って何ぃ??

・・いや、だめだ、だめだここで焦ってはいけない。

平常心・・平常心。


「・・だから何だよ?」


坂本が表情をちっとも変えない俺を不思議そうな目で見てくる。


「だからって・・・・いいのかよ?」

「何が?」


よくねぇよ。


「気になんねえのかよ?」


つまらなそうな顔をする坂本。


「別に蘭が誰に呼び出されようと関係ねぇだろ。」


気になるに決まってんだろ。


「・・・・・本当にぃ?」


「何で嘘つく必要があんだよ。」


嘘だよ。


「じゃぁ毛利が小板橋と修学旅行をエンジョイしてもいいのか?」


いいわけねぇだろ。



これ以上嘘を答える質問が繰り返される事を想像するととてもじゃないが精神がもちそうにもなかったから叫んで言ってやった。





「・・・・・だから蘭が誰に告られようと誰と修学旅行を楽しもうと俺には全然、全く関係ねぇんだよ!!

大体蘭なんかと俺がどうにかなるか!いつもいつも辺に騒ぎやがって、迷惑なんだよ!」




小板橋って奴に微かに嫉妬心を生みながら嫌な事を連続して答えたストレスで思ってもいない事を口にした。

ぽかんとした坂本と他4~5名、そして周りの人物。そんな坂本がふと目線を横にして微かに声をだした。


「・・・・あ。」


その目線の先を追うと、そこには・・・








「・・・・・・蘭。」








さぁぁっと血の気の引くのがわかった。
蘭は大きな目を見開いてその場に立ち止まっている。
痛い沈黙の数秒後蘭がにっこりと笑って一言告げた。


「・・うん。私が何しようと新一には全然、全く関係ないよね。」


「・・蘭?」


「もちろん新一が何しようと私には全然、全く関係ない。」


蘭は笑っている。

なのに何故か冷たく見えるのは気のせいか?

機内に冷たい雰囲気が流れる。


「・・・園子。私トイレ行ってくる。」

「ちょっと蘭、私も行く!」


事の流れを全て把握しているらしい園子が慌てて蘭を追った。


その途中俺を振り返り・・・口だけ動かして


「ばか!」


そう言い残しその場を去っていった。


怒ってた・・よな?
おぃおぃ・・何やってんだよ俺。
幸先悪いな、俺。


「おい、工藤いいのか追い掛けなくて?」


坂本があたふたと俺に問い掛ける。


「・・なんで俺がアイツを追うんだよ?事実を言っただけだろ。」


なんで意地張るかなぁ・・俺。
泣けてくる。
取り敢えず今日中に蘭の誤解を解かないと・・
くそぉコイツらのせいで余計に蘭に近付けなくなったじゃねぇか・・・
恨むぜ?
ああいう怒り方の蘭は中々口聞いてくれないんだよな・・・。



「・・・・・・こりゃぁ早いとこ毛利に誤解を解きに行かないとなぁ~」


「ついでに告ったらどうだ?」


「・・・・。」





坂本と他の4~5人が俺を囲みながらさっきとは打って変わって嬉しそうな顔をして口にした言葉。


数秒考え込む。


そして辿り着いた結論。











はめられた!!











「だぁぁぁぁ!!いい加減にしろよ、てめーら!!」


「わぁぁ!!工藤が怒ったぁ!!」





という訳だ。


一体どこまでが作戦だったのか・・。
恐ろしいものだ。
こんな事考えられる頭があるなら受験勉強にでも回せよ。
呆れてくる。





さぁどうなる修学旅行。


工藤新一は失った幼馴染みとの絆を取り戻し、まんまと自分をはめてくれたクラスメイト達に仕返しをする事が出来るのか!?


乞うご期待!!!





後編





☆後書き☆

これだいぶ初期作品ですね。

すっげーぶっとんだ話だ。

読みづらいし・・・

話にまとまりがない・・

修正しようがない・・・;;

まぁ、でも修学旅行ネタって所だけはいいと思うので

一応こちらにも公開しておきます。


後編に続きます。



2004.10.26. 作品 



2010.10.31 kako






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