う2016/11/11(金)
第35回 結イレブン 「福島の食とお酒を堪能大交流会」
@銀座パルプ会館 フェニックスプラザ
35回目の結イレブン、今回は「福島の食とお酒を堪能、大交流会」ということで、銀座パルプ会館に約60名の方がお越しくださいました。福島の今を語る人として、ゲストに飯舘村出身の渡邊とみ子さんを迎え、お話を聞き、会場の全員で福島の食とお酒を堪能しました。
第一部:開会の挨拶
根本二郎さん(NPO法人元気になろう福島理事長)
東日本大震災を忘れないために結イレブンを続けてきました。
食事は、朝から調理して、それらを一枚のプレートにいれて、お弁当のような形にして皆さんにお渡しします。一生懸命作ったのでぜひおいしく食べていただきたいです。
田中淳夫さん(NPO法人銀座ミツバチプロジェクト理事長)
全国のミツバチプロジェクトの人や銀座のクラブのママさんに支援物資を3.11の時に送ってもらいました。
福島に惹かれる理由は、ここで新しいものがみられるのではないかと感じているからです。これからも関わり続けていきたいと思っております。
→http://www.gin-pachi.jp/0/topics/1
石山純恵さん(株式会社クリフ 代表取締役社長)
原発事故の影響で福島の野菜が売れないため、土の上下を入れ替えたり、しっかりと検査をして基準値以下で売っています。それでも物が売れません。特にコメは全然売れていないんです。
その為に、売り手の話を聞いてもらおうと考えて、活動しています。
2年前は26回、去年は36回、今年度は3月までに44回県外派遣を行う予定で、福島の現状をみなさんにお伝えしています。
第二部 講演「福島の福幸のために」
渡邊とみ子さん(NPO法人かーちゃんの力・プロジェクトふくしま理事、いいたて雪っ娘かぼちゃプロジェクト協議会会長)
○原点は、「自分の地域は自分たちで」
女性も地域のリーダーとなり、自分の地域は自分たちで考えていくといった地域づくりが原点です。
1993年に、飯舘村第四次総合計画地区別計画策定・推進委員として活動しました。
その後2005年6月、イータテベイクジャガイモ研究会会長として活動をします。メンバーは軒並み脱退してしまい、悩む日々が多かったのですが、何人か残ってくれた人が「ついていくから」という力強い言葉をかけてくれて、それを励みに会長を続けていくことが出来ました。
そして、2007年4月にまでい工房美彩恋人を立ち上げました。農家の嫁が立ち上げることは簡単なことではなかったのですが、何かしないと始まらないという思いから始めました。
ようやくイータテベイクが世の中に出せる!…そんな矢先に原発事故が起こり、飯舘村で農業ができなくなりましたが、それでも諦めず、避難先で畑を借り、種をうえました。2011年5月のことです。
○かーちゃんの力プロジェクト開始
飯舘村で繋がりのあったかーちゃんたちを一人一人訪ね歩くことから始めました。かーちゃんたちは自分たちの作ったものを放射能の影響によって、捨てなくてはいけなくて泣いていました。
何ができるかを考え、現地を渡り歩いて餅と漬物を売ることにしました。
避難先で作った「いいたて雪っこ」を売りたい。売るために自主計測で世界一厳しい基準を設けようと20ベクレル以下のものを販売しました。
人と人を結ぶ、地域と地域を結ぶという意味で結もちプロジェクト。
この結もちプロジェクトを機にかーちゃんたちに笑顔が戻りました。
秩父農工生と連携したり、阿武隈の凍み文化の継承や阿武隈食の継承も行っています。
作り方をYouTubeで配信したりといった取り組みもしています。
来年3月を持って帰村できるようになりますが、私自身は種をつなぐという選択をしたため、飯舘村には帰りたくても帰れません。
「すべての答えは現場にある。何かをやろうとすれば困難にぶつかることもある。何もやらなければ何も残らないし、何も成長はない。とかくやらない人ほど理由付けをする。
しかしまかない種には芽も出ないし、実もならない。」
故郷を作ってきた先人たち、かーちゃんたちの歴史を学び、飯舘村に生きてきたという誇りをもち続けていたいと思っています。
○お料理の紹介-テーブルにそろったふくしまの味覚
ふくしまのえごまと紫蘇を使った名物「しそまき」、飯舘牛のソテー、川俣しゃも、奥会津・金山町の焼酎や桃ジュースなど、ふくしまの味覚が揃いました。
渡邊さんの話を聞いて、福島のおいしい食とお酒を参加者の方々と一緒に楽しむことで参加者の方々と、そして福島との距離が縮まったような気がしました。たくさんの人が会場に足を運んで下さったおかげで、賑やかでとても良い回になりました。
福島と東京のつながる場を一緒に作りませんか?
主催団体のA SEED JAPANまでお気軽にご相談ください。
月1回の運営ボランティア、継続的に企画や準備を一緒に行う企画運営ボランティア、広報担当ボランティアなど、スキルや興味関心でいろいろなスタイルのボランティアをすることができます。
問い合わせ先:国際青年環境NGO A SEED JAPAN
http://www.aseed.org/recruitment/
(ライター:しま)