夫の威厳
僕は13年間ネタ(コントや漫才)を作った事はありません
そんなネタを作った事のない芸人は僕のまわりにはいないのです
よくまわりの人は塚っちゃんに「早く解散しろ」と促します
まずい!このままでは解散されてしまう
僕と仲の良いアンガールズの田中でさえ
「俺が拓さんの相方だったら絶対解散している!」
とはっきり言いました
「もしかしたら解散するかも?」とかではないんです
「絶対」なんです!
どこかの学者が言っていました
「この世の中に絶対はない!」・・・と
まさか田中の口から、
まさかあの妖怪の口から「絶対」という言葉が
簡単に出てきてしまいました
学者の人が全身全霊をかけ研究を重ねて相当な時間をかけ出た結論を簡単に覆してしまいました
僕らドランクドラゴンはギャラは塚っちゃんの好意で折半にしてくれています
どんなに塚っちゃんがドラマに出ようと映画にでて主役をやっても半額になってしまいます
僕から見ても塚っちゃんが気の毒に見えます
解散という言葉は、なにも僕だけに重くのしかかった十字架ではありません
実は僕の妻・・・うちの奥さんにもコンビ解散という言葉は恐怖になっています
ことあるごとに奥さんは「なにか塚地さんに贈り物したほうが・・・」といいます
簡単に言うとワイロです
僕がテレて「そんなことしなくていいよ~」というと
「バカっ!」といって
僕の頭をブッ叩き「オメーが解散されたら何ができんだよ!」
と昔のヤンキーのような口調になり不甲斐ない旦那に苛立ちをつのらせます
奥さんはヤンキーでもなんでもありません
こんなこともありました 僕の車に塚っちゃんが乗りました 僕の車は禁煙車なんです
奥さんが「この車で誰にもタバコは吸わせないで!」と僕に言いました
塚っちゃんはヘビースモーカーです
塚っちゃんは車でタバコを吸ってしまいました
後日、奥さんが車に乗った瞬間に「臭い!誰か車でタバコ吸っただろう?」
と昔のヤンキーのような口調になりメチャクチャ怒りながら聞きました
僕は「塚っちゃんがタバコを吸った」と言いました
その言葉を聞いた奥さんはスーと怒りが冷め
「塚地さんなら仕方ないか!どうせ塚地さんが働いた金で買った車だからいいか・・・」
と言いました
僕は体がアスファルトに覆われてるように固まってしまいました
僕はノンスモーカーですが32歳にして初めて「タバコでも吸おうかな~」と思いました
昔のヤンキーがタバコを吸い始めるように・・・
タバコを吸いました
むせました
やめました
そちらの才能も無かったようです