「乗れる自動車のおもちゃ(メロディー付き)(正式名称不明)」の修理

 

 乗って遊ぶ自動車の遊具ですが、どこにも名前がありません。

 ナンバープレート部分にKiddielandと書いてあります。

 ネットでも同じ製品はヒットしませんでした。

 ただし、類似した物はいろいろあります。

メロディー自動車

 音楽がなって、キーボードもどきが付いているものは希少でした。

 メロディーが鳴っているときダッシュボードのキャラクターが上下運動します。

 この部分だけモーターで駆動しています。

 音はクラクション、スターターキーでのエンジン音、チェンジレバーでのエンジンの加速音、キーボードでの音階(音色変更可能)など、自動車おもちゃとは思えない欲張り仕様です。

ダッシュボード

 

 依頼品は、音が全くしなくなり、お母さんが分解を試みられたのですが、修理は断念されました。

 本体と電装部分が分離した状態での持ち込みでした。

 手順の煩雑な分解をよくここまでされたと思います。

 

 開けるコツは、ハンドルの横止めビスを先に緩めること。

 前輪を半分下げて、底のビスを8本外すとパネル部分が外れます。

 クラクションスイッチとリード線が付いているので引っ張らないこと。

 

 バッテリーボックスの清掃、電極の研磨は基本です。

 これだけで、エンジン音は回復しました。

 クラクションスイッチの断線、モーターの電極にあるノイズ予防のコンデッサー断線が見つかり、ハンダ付けで修復しました。(下写真→)

基盤とグア

 

 ギアボックスの分解・清掃を行いました。

 モーター自体の故障のないことを通電テストで確認しました。

 

 このような通電テストをするために、ワニ口クリップ付きのリード線と電池ボックスを用意しております。モーターやランプの故障を直接確かめることが出来ます。

 

 目視で確認できる配線の確認をして仮の組み立てをして、動作確認をしました。

 音はちゃんと出るのですが、モーターの回転が不安定でした。

 原因は分からないのですが、基板の接触不良や基板上のパーツの故障では私の技術では確認が出来ません。

 テストしているうちに安定してきましたので、おもちゃをお返しして使ってもらうことにしました。