◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

Q.自己資金の他に用意しておくことはありますか?

お金のほかには何を用意しておけばいいの?
資格とか必要なのかな?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


A.お店の構想を練ること、情報を集めること、
できれば経験を積むことの3つです。







お店を開店させるためにしておきたい準備はたくさんあります。そのなかでも、「Q.お店を出すには自己資金はいくら必要ですか?」でお話ししたとおり、まずは自己資金を積み立てはじめることが大切です。もし自己資金の積み立てとともに特に最初の段階で「準備しておきたいこと」をあげるとすれば、お店の構想を練ること、情報を集めること、できれば経験を積むことの3つです。

いきなりこんなお店にしたいと決めて実行に移すのは難しいものだと思います。また思い付きだけで出店すれば失敗してしまうリスクも高まります。徐々にどんなお店にしたいのかをまとめていくことで、開業に必要な資金や確保したい物件などが徐々に具体的になっていけば、それが失敗しないお店づくりにもつながっていきますので、少しずつ構想をまとめておくとよいでしょう。

また構想を練るために、自分の今の段階でイメージしている形に近いお店や、色んな業態のお店、流行っているお店などを〝調査目的〟でのぞいてみましょう。実際に利用してみてもいいですし、お店の周辺を周ってみるのもいいでしょう。そのお店がどんなところにあるのか、どんな商品を提供しているのか、いくらで提供しているのか、どれくらいお客さんが来ているのかなど、いろいろと見えてくるはずです。0円から実際に利用したとしても数百円~(高くとも)数千円で利用できる参考書だと思って〝勉強〟に出かけるといいと思います。

3つめは、今の収入状況、自己資金の積み立て状況によって変わりますが、もし既にこれまでに勤めていた会社などを退職されていたりする場合には、飲食店のアルバイトなどで経験を積んでみることもおすすめしています。全くの異業種でこれまで勤務されていた方にとっては、実際の飲食店の業務を実体験することができる、別の飲食店に勤めていた経験のある方であれば、これまで経験してきたことのない、オペレーションや数値管理の方法などのノウハウを良い言い方をするなら「学ぶ」、悪い言い方で「盗む」ことができる上に、収入を得ることで積み立てのスピードも加速させられるメリットがあります。
飲食店を開業するために、調理師免許のような2年以上の調理業務経験を要する資格は必要ではありませんが、他の飲食店での業務経験は、支払いが発生する開店準備期間に入ってしまうと積むことができませんので、その前に考えてみるとよいでしょう。

また、これまで異業種に勤務されていた方が飲食店での開業を希望される場合には、実際の現場、特によくお客さんが入っている店の業務を経験してみるのもいいでしょう。思い描いている世界と、実際の業務とのギャップをもし感じたなら、開業を諦める選択もまだ十分間に合います。物件を借り入れたり、内装工事を依頼してからでは損失は大きくなってしまいますので、その前に開業の意思を固めるためにも実際の現場を経験してみることも大切です。