そう、あれは、かれこれ2年前の・・・、
季節は梅雨が過ぎた頃・・・。
鈴鈑本社工場と、その隣の建物との間に、
一匹の猫が迷い込みました・・・。
第一発見者は、S本部長。
S本部長
「なんか、猫がいるんだけど、死んでるのかなぁ」
工場の窓越しに外をのぞくと、
三毛と虎のミックス?のような雑種猫が、
確かに横たわっている・・・。
7月に入り例年にない猛暑が続く中、
さすがに誰もが息絶えているものと想像した。
・・・のだが、
み゛ゃ゛~~~~~あ゛
お、生きとる
(やたら鳴き声がデカい!)
なんとなく、胸をなでおろす。
と、すかさず、動物好き(自称?)なE氏が
窓を飛び越え、ハグ。
もとから、野良だったのか?
飼われていて、捨てられたのか?
この猫の歩んできた過程は全く不明。
エサを与えたら、住みついてしまうかも、
と、思い、自然に立ち去るのを待つことに。
次の日
その次の日
やはり同じ場所に横たわったまま・・・。
衰弱していたし、雑草と土にまみれているのは
とてもしのびない。
万一、逝ってしまったら、それこそ見殺しだ・・・。
長くはないかもしれないけど、
「せめて腹いっぱい食って欲しい」
その一心だけで、
雨風をしのぐ、段ボールを1個と、
猫缶、カラ餌を与えてみる。
さっそく、餌に飛びつくが、
口の中にキズでもあるのか、
しきりに左手で激しく口を叩きながら・・・、
それでも時間をかけて完食。
食べ終わったら、段ボールの中で横たわる。
そうしながら、1ヶ月が過ぎた・・・。
逝ってしまうのは、
今日か?それとも明日か?
と、思っているうちに、
スッカリ住みつき、
工場の中に入ってくるようになった・・・。
おまけにリラックス・・・。
さすがに工場内はマズいので、
出入り禁止!
この頃から、餌やりは日課になり、
お盆の連休も餌だけやりに工場を訪れたりした。
また、自然と呼び名もついた。
ある人は、「猫ひろし」と呼び、
またある人は、「にゃんこ先生」と呼んだ。
(あとでわかったことだが、メスである)
こんなエピソードがある。
夏も終わりのある日・・・。
集中豪雨が大和市を襲った。
天気予報を見ていたので、
前もって段ボールをブロックでかさ上げし、
鉄板で屋根を作って、対策を練ったのだが、
あまりの雨量で、にゃんこ先生は溺れる
寸前までになった。
それを T次長となんとか阻止
この経験を生かし、
家を新築
この小屋は、昔、工場に住みついていた
「ヤマ」と呼ばれる犬の寝床だったらしい。
時間を越えて、にゃんこ先生に受け継がれた。
この小屋のおかげで、秋を超え、
冬の扉が開く季節にまできた。
最近、日に日に朝晩が冷え込む。
にゃんこ先生も小屋の隅から動かない。
日照時間も明らかに短くなり、
行動範囲も狭くなっているのがわかる。
「この冬はおそらく越せない・・・・。」
何かの縁でこの工場に迷い込み、
何かの縁で餌やりが日課になり、
これで、朝、出勤してきたら、
凍ってました、じゃ、たまったもんじゃない!
絶対、会社の敷地内で死なせてたまるかっ!
にゃんこ先生の寿命を勝手に決めるのはやめよう!
その思いをもとに、
家で飼うことを決断!
しかし、ハードルは多い・・・・。
うちには犬が1匹と猫が3匹(2匹は拾い猫)いる。
にゃんこ先生がもし、
病気(感染症)を抱えていたら・・・。
とにかく、行きつけの動物病院へ行こう!
診断と検査でわかったことは・・・、
口の中全体が口内炎・・・。
生きている歯が数本。
腸に寄生虫。
耳の中が廃油で真っ黒。
聴力がないかも・・・。(鳴き声デカいわけだ)
そして・・・
猫エイズ(猫白血病)に感染している・・・。
↓
猫同志の粘膜感染・大
治療法なし・・・。
獣医さんの言葉からは、
「飼うなら、壮絶な死を覚悟して下さい」、と、
・・・・・。
さぁ、どうする・・・、・・・手段は?・・・
この後、にゃんこ先生は・・・。
後編に続く・・・・。