第28話 鈴鈑 猫物語・前編 | 鈴鈑工業のブログ

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板金屋さんの一喜一憂

そう、あれは、かれこれ2年前の・・・、


季節は梅雨が過ぎた頃・・・。


鈴鈑本社工場と、その隣の建物との間に、


一匹の猫が迷い込みました・・・。



鈴鈑工業のブログ-鈴猫1

第一発見者は、S本部長。


S本部長

「なんか、猫がいるんだけど、死んでるのかなぁ」


工場の窓越しに外をのぞくと、


三毛と虎のミックス?のような雑種猫が、


確かに横たわっている・・・。


7月に入り例年にない猛暑が続く中、


さすがに誰もが息絶えているものと想像した。


・・・のだが、



鈴鈑工業のブログ-鈴猫

み゛ゃ゛~~~~~あ゛


お、生きとる !!

(やたら鳴き声がデカい!)


なんとなく、胸をなでおろす。


と、すかさず、動物好き(自称?)なE氏が


窓を飛び越え、ハグ。


鈴鈑工業のブログ-鈴猫2

もとから、野良だったのか?


飼われていて、捨てられたのか?


この猫の歩んできた過程は全く不明。


エサを与えたら、住みついてしまうかも、


と、思い、自然に立ち去るのを待つことに。



次の日


その次の日



やはり同じ場所に横たわったまま・・・。あせ


衰弱していたし、雑草と土にまみれているのは


とてもしのびない。



万一、逝ってしまったら、それこそ見殺しだ・・・。



長くはないかもしれないけど、


「せめて腹いっぱい食って欲しい」


その一心だけで、


雨風をしのぐ、段ボールを1個と、


猫缶、カラ餌を与えてみる。



鈴鈑工業のブログ-鈴猫4

さっそく、餌に飛びつくが、


口の中にキズでもあるのか、


しきりに左手で激しく口を叩きながら・・・、


それでも時間をかけて完食。



食べ終わったら、段ボールの中で横たわる。



そうしながら、1ヶ月が過ぎた・・・。


逝ってしまうのは、


今日か?それとも明日か?


と、思っているうちに、


スッカリ住みつき、



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工場の中に入ってくるようになった・・・。ああん ;



鈴鈑工業のブログ-鈴猫5

おまけにリラックス・・・。汗1



さすがに工場内はマズいので、


出入り禁止!



この頃から、餌やりは日課になり、


お盆の連休も餌だけやりに工場を訪れたりした。


また、自然と呼び名もついた。


ある人は、「猫ひろし」と呼び、


またある人は、「にゃんこ先生」と呼んだ。


(あとでわかったことだが、メスである)




こんなエピソードがある。



夏も終わりのある日・・・。


集中豪雨が大和市を襲った。かさ



天気予報を見ていたので、


前もって段ボールをブロックでかさ上げし、


鉄板で屋根を作って、対策を練ったのだが、


あまりの雨量で、にゃんこ先生は溺れる


寸前までになった。


それを T次長となんとか阻止 ぷんぷん


この経験を生かし、


家を新築 !! 嬉



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この小屋は、昔、工場に住みついていた


「ヤマ」と呼ばれる犬の寝床だったらしい。


時間を越えて、にゃんこ先生に受け継がれた。



この小屋のおかげで、秋を超え、


冬の扉が開く季節にまできた。



最近、日に日に朝晩が冷え込む。


にゃんこ先生も小屋の隅から動かない。


日照時間も明らかに短くなり、


行動範囲も狭くなっているのがわかる。う~ん



「この冬はおそらく越せない・・・・。」



何かの縁でこの工場に迷い込み、


何かの縁で餌やりが日課になり、


これで、朝、出勤してきたら、


凍ってました、じゃ、たまったもんじゃない!



絶対、会社の敷地内で死なせてたまるかっ!


にゃんこ先生の寿命を勝手に決めるのはやめよう!



その思いをもとに、


家で飼うことを決断!



しかし、ハードルは多い・・・・。



うちには犬が1匹と猫が3匹(2匹は拾い猫)いる。


にゃんこ先生がもし、


病気(感染症)を抱えていたら・・・。



とにかく、行きつけの動物病院へ行こう!


診断と検査でわかったことは・・・、



口の中全体が口内炎・・・。


生きている歯が数本。


腸に寄生虫。


耳の中が廃油で真っ黒。


聴力がないかも・・・。(鳴き声デカいわけだ)


そして・・・


猫エイズ(猫白血病)に感染している・・・。

猫同志の粘膜感染・大

治療法なし・・・。


獣医さんの言葉からは、

「飼うなら、壮絶な死を覚悟して下さい」、と、


・・・・・。


さぁ、どうする・・・、・・・手段は?・・・



この後、にゃんこ先生は・・・。



後編に続く・・・・。