闇を照らす灯台が浮き立つ白ただよう闇をもろともせず冷たい雨に打たれてもあなたはただ待っていた。闇に浮きたつあなたの顔は恐いまでに美しく、悲しいぐらいに白かった。あたりが闇に染まってもあなたは決して交わらずただまっすぐに待っていた。からい世を行く海鳥が、あなたを探して待っている。闇にさまよう旅人が あなたの光を待っている。あぁ あなたはどこへ行った 休む場のない海鳥をおいてあぁ あなたはどこへ行った 先の曇った旅人をおいて私はいつも探すだろう闇と化したこの海であなたの眠るその場所を私はきっとさがすだろう。あなたの光るその場所を。あぁ あなたはどこへ行った 嵐に迷う私をおいて。悲しいですね。闇を照らす灯台が、津波に飲み込まれたと想定して書いてみました。そろそろ震災の記憶も薄れてくる頃。悲しいですが、書かずにはいられませんでした。灯台の照らす光の先にあったものを、見ずには居られませんでした。