僕たちの足元にあるもの


僕たちの足元には地面がある


その地面の先には、
僕たちが見たこともないような土地がある。


乾いた土地


やせた土地

豊かな土地

ぬかるんだ土地。



まだ誰も足を踏み入れたことのない土地もあれば、


誰もが通って、カチカチに固められた土地だってある。


人の住めないようなところもあれば


皆が住みたくなるようなところだってね。



僕たちの足元に広がる地面には、そんな


僕たちの知らない世界が広がっているんだ。



どこまでもどこまでも



僕たちの足元の地面は、
そのどこかで、必ず緑につながっている。

小川や、湖、川や海につながっているんだ。


緑や水は風とつながり、空気とつながっている。



空気は大気とつながって、宇宙とつながっているんだよ。



だから、君たちは知らない間に、宇宙と一つになっているんだ。


見えない力が、僕たちを一つにつなげているんだよ。


それを今、とにかく分かってほしい。



なぜって? 

君たちが生きていく上で起こる問題は



君たちだけの問題じゃないからさ。



君たちに起る問題は、



君たちの足元にある地面とつながって、


緑や空気、風や宇宙


そしてそこに住むいろいろな生き物たちの問題でもあるんだ。



動物や植物は話せない?


微生物は汚い?


風はしゃべれない?


緑は何も言わない?


大地って口があるの?


水はすぐに流れていなくなっちゃう?



そう思うかい?



違うよ。



皆、それぞれの言葉を持ってちゃんと話しているんだ。


君たちに、その言葉がわからないだけさ。


聞こうとしないだけさ。


いつだって、君の周りにあるものはすべて、
言葉を持って話しているんだ。



だからさ、しっかり耳を傾けてほしいんだ。



ずっとじゃなくてもいいんだよ。


ほんの少しの間でも、聞いてごらん。



きっと君にもわかるよ。



そしてさ、少しでいいんだ。



君たちが何か考えなければならないとき、



少しだけ、



君たちの足元にあるもの、


その先にあるものたちのことを考えてやってほしいんだ。



そしたら君たちは誰より立派な大人になれるよ。



ね、そんなに難しいことじゃないんだ。



お願いだよ。


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