扇の要(かなめ)
暑い夏場の夕涼みには浴衣(ゆかた)や
扇子(せんす)が似合いますね。
「誠(まこと)は扇の要(かなめ)」
という言葉があります。
扇は要がついているから扇になっている
わけで、要を外したらバラバラになって
しまいます。
人間にとって扇の要にあたるのが誠と
いうものだ、という意味です。
ウォーレン・バフェット氏が人を雇うとき
の話でこう言っています。
「人の採用では3つの条件を大切にする。
第一が人間としての誠実さ、
第二が知性、そして第三が行動力だ。
ただし、第一の条件が欠けると、
他の2つはその人を滅ぼす凶器と化す。」
・・・と。
「誠と」いう漢字は「言 + 成」でできて
います。
つまり「言ったことをちゃんと成す」という
意味です。
言行が一致しているという意味です。
謝っているのにふんぞり返っていたら、
「誠」ではないですね。
「やる」と言っていたのに「やっていなかっ
た」ら、「誠」ではないですね。
そうした「誠」を人間から取ってしまったら、
人間としてバラバラな状態だ・・・というの
が「誠は扇の要」で表わしているのだと
思います。
また、これは別に「誠」でなくてもいろんな
言葉で代用できると思います。
たとえば、「正」とか「愛」とか「善」など
です。
自分なりに好きな言葉を入れていいと
思います。
いずれにしても、その「○○」が要となって
自分という人間を支えているとすれば、
その○○を大切にすることが重要です。
漢字一文字でなくて二文字でもいいの
で、自分で標語をつくってなぞってみる
と面白いと思います。