ROMA/ローマ
【原題】ROMA/メキシコ(2018年)
【監督・脚本・製作】アルフォンソ・キュアロン
【出演】マリッツア・アパリシオ,マリーナ・デ・タビラ,マルコ・グラフ,他
【作品説明】 アルフォンソ・キュアロン監督が自身の少年時代をベースに、メキシコシティのローマ地区に暮らす中流階級の家族の物語を綴った半自伝的ドラマ。1970年代前半の政治的混乱が続くメキシコの社会情勢を背景に、中流家庭で働くひとりの若い家政婦とその雇い主家族が織りなす人間模様を、美しくかつスケール感溢れるモノクロ映像で綴る。
(allcinemaONLINEより引用)
昨年12月にNetflixで配信され、アカデミー賞10部門ノミネート、監督賞・外国語映画賞・撮影賞の3部門でオスカーを獲得した作品。もう説明するまでもないんですが、先月からイオンシネマ限定での上映が決まり、徐々に拡大上映されていますね。私は土曜日から上映されている出町座で観てきました。
舞台は70年代前半のメキシコシティ。ローマ地区に暮らす中流階級の白人夫婦とかわいい子供たち、彼らの世話をするネイティブの若い家政婦との平凡とも思える日々が淡々と描かれています。
ただ他の映画と一線を画するのが、日常を彩る音たち。聞き流してしまいそうなそれが、少し聴こえの悪い私の耳にもすっと入ってきました。
映し出されるモノクロ映像の美しさに息を呑みながら、登場する身勝手な男たちには怒りを感じるしかなく。象徴的に見せる“男らしさ”とは裏腹に、逃げの一手しか知らない彼らがとても小さく感じたな。
陰で泣かされる…というところが強調されず、お互いの立場をわきまえながらも、同じ痛みを味わい、心通わせていく女性たちの姿がとても美しい。
混沌とした世の中で起きる悲劇とか、観ていてつらいと感じるところもありますが、一つとして目が離せなかったです。特に、波打ち際のシーンは涙せずには観れず。波が押し寄せるように、抑えていた気持ちが溢れてしまったのかなって。
アカデミー賞という記録にも残るけれど、記憶に残り、余韻も残る映画でした。良かった。
(画像はすべてお借りしました)
アルフォンソ・キュアロン監督の作品は実はそんなに観てなくて、あの『ゼロ・グラヴィティ』もスルーしちゃってます^^; 『大いなる遺産』と『天国の口、終わりの楽園。』がキュアロン監督っていうのも知らずに観てました。旧作も機会があれば観ようかな。
劇場での上映がなければスルーしていたかもしれない作品でした。音響の良い出町座さんの地下で観ることができて良かったです。イオンシネマでしかないと聞いたときに、TCチケットを購入してしまったんですが、桂川まで行くのが億劫で… 7月までに何か観る機会があるかなぁ(-_-;)
映画観る前に 少し散り始めたけど花見もしましたよ