意思決定基準(前編)
大学院のビジネススクールの一次試験の科目の一つに
「小論文」というものがございました。
いくつかあるテーマのうち、一つを選んで
小論文を書くのですが、、、
私の選んだ設問はこんな感じであったと記憶しております。
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-状況①
人物Aはこの町のガソリンの相場価格を知っている。
そして、Aは最も価格の安いガソリンスタンドで給油したい
と考えている。
看板に明らかに相場価格以下の表示をしているガソリンスタンド
があったので、そこで給油することにした。
しかし、店内で店員から聞いた価格は相場価格と同じであった。
店員の説明によると、安い価格表示は昨日までのキャンペーン
価格であり、本日は通常の価格になってしまうとのこと。
Aはそのガソリンスタンドで給油することを決めた。
Aが当初、決めた最も価格が安いガソリンスタンドで給油する
という意思決定基準は結果としてクツガエッタことになる。
-状況②
会社Bでは新規事業を始めるに際して、下記のルールを設定した。
【ルール】
・事業開始3年後に事業継続に関する取締役会を開催する。
・事業開始3年後に収益が上がってない事業について撤退する。
ある事業を開始することになり、3年後、規約通り、取締役会を開催した。
ある事業は3年経った現在においても赤字である。
しかし、取締役会において議決された内容は今後も事業を継続するとの
ことである。
B社が当初、決定していた意思決定基準(3年後の赤字の事業は撤退する)
は結果としてクツガエッタことになる。
以上の2つの状況を踏まえ、個人Aと法人Bを比較しながら、、、
意思決定基準を覆した根拠、および個人・法人での意思決定プロセスの違い
を明らかにせよ。
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という問題であった。
さて、どう答えましょうかね?