『ポスターを盗んでください+3』(原研哉著)を読みました。 | ARTS&WORDS

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この記事は2014年11月9日に投稿された記事に加筆・修正を加えたものです。

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こんばんわ。
今日も1日お疲れ様でした。


さて、私は『ポスターを盗んでください+3』を読みました。
ポスターを盗んでください+3 原研哉
原研哉さんの本です。
90年代に小説新潮に掲載されていた『それを創りながら。』という連載をまとめ、
そこに新たに3編を付け加えて、2009年に刊行された本です。
本って古くならないのがいいですよね。
5年前の本もちゃんと流通しているのがすごいなと思います。

『デザインのデザイン』や『白』などとは違って、一つのテーマがあるわけではなく、
その時期に取り組んでいた仕事についてのあれこれを書いているエッセイです。
このデザインにはこんな気持ちを込めた、とか、
この仕事にはこんな苦労があった、とか、そういうことがつらつらと続きます。
一つ一つは短い文章なのに、ちゃんとオチがついているから楽しく読めます。
高校生の頃によく本を読んでいた、授業中に書き物をしていた、
というような話も出てきて、
だからこの方の本はどれも読みやすいのか、と納得しました。
学術書なんかを読むと、本当に文章の読みやすさ読みにくさを感じます。
いい本でも読みにくいと魅力半減でもったいないですね。

本のタイトルにもなっている『ポスターを盗んでください』は、
そのタイトルを読んだだけでは盗んじゃダメでしょう、と思うのだけど、
文章を読み終わると、そういうことだったのか、と思います。
そういう一見すると、え? と思ってしまうタイトルが多い印象です。
『シイタケとルネサンス』とか『ラーメンどんぶりのロマン』とか。
だから、どういうこと? って、読みたくなってしまう。
タイトルを眺めているだけで楽しくなる本かもしれません。

ところどころで、エッセイの中で語られているデザインのラフスケッチなどが載せられていて、
手で描いているからその温かみを感じられて、ほっこりした気持ちになります。
制作したポスターやラベルを縮小して載せているページもあって、
そこもとても素敵です。
文章とリンクしているから、それだけを見せられるよりも違った見方をしている気がします。



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詳細はこちら。
ポスターを盗んでください+3

関連記事。
『デザインのデザイン』(原研哉著)を読みました。
『日本のデザイン』(原研哉著)を読みました。
『白』(原研哉著)を読みました。

明日もいい日になりますように。

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