悩めるママへの《心に響く育児ブログ》☆

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育児に悩んでいるママへ、読みやすい「育児書」の様なブログを書いている児童心理の専門家です(^-^)

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みな子供が産まれた瞬間《育児一年生》です(^-^)

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⚫教育に迷走している日本の今

生徒が気絶するまで叩き続け怪我を負わせるなど、教育関係者による「体罰という名の暴力」。

暴言による叱責や叩いて躾を行い子供を心身共に傷つけ、最悪は子供の命が奪われる、親による凄惨な「虐待死」。

みなさんも目にしていると思いますが、このような「子供が傷つけられている事件」が日本では毎日の様に報じられています。

そして、虐待などで保護された「傷ついた子供たち」が安心して生活できるはずの児童養護施設。

その児童養護施設でも職員による叱責や暴力での「虐待」が行われていた事が最近判りました。

本当に信じられませんし、毎日悲しい気持ちになっています。

国連子どもの権利委員会(本部スイス・ジュネーブ)は、日本に対する審査結果を公表し「体罰の全面的禁止の法制化」などを勧告しました。

「日本では子供への暴力、性的虐待が高い水準にある」と懸念を表明、子供の虐待を通報する仕組みをより拡充するよう求められました。

同委員会は「日本では学校で体罰が禁止されていても、親が子供を躾けるときに許容されている現状がある」と指摘、軽度の体罰も含んだ「明確で全面的な禁止」を法制化するよう勧告しました。

家庭だけではなく、託児施設、矯正施設などでも、こうした法制を適用するよう求めました。

日本政府は審査の過程で「体罰ゼロ」を訴える啓発活動などで、体罰根絶への取り組みを強化していると説明しています。

迷走した日本の教育・育児は今、どこへ向かっているのでしょうか・・・。




⚫虐待を受けると脳が萎縮する

子供に対し「叱る・怒る」や「叩く」が子供の為になり躾の基本だと思い込んでいる親や教育関係者が日本には非常に多い事が問題視されています。

日本の親の約7割が子供を叱る時に「怒鳴る・叩く」などの体罰を用いた事があるという調査結果があります。

【約7割】は、先進国では異常な割合です。

「怒鳴る=精神的な体罰」を含む「虐待」を受けた人は「脳が萎縮する」という事実は最近の研究でようやく明らかになりました。

怒鳴られたり暴力を受けたり、両親間の喧嘩やDVを「目撃した」だけでも、感情・思考・行動抑制力に関わる「前頭前野」が約20%も萎縮します。

さらに、聴覚野も変形し「耳の聞こえ」が悪くなる場合も多いのです。

体罰を受けた子供は、全く体罰を受けていない子供に比べて「落ち着いて話を聞けない」リスクが約1.6倍、「約束を守れない」リスクが約1.5倍になるという調査結果もあります。

「叱る・怒る」や「叩く」が子供の為になり躾の基本だと思い込んでいる親や教育関係者が日本には多くいます。

世界50ヶ国以上の先進国では、50年くらい前から「子供を傷付ける行為」が法律で禁じられています。

育児や教育や子供に対する意識や法律が世界から随分と遅れている日本では今も、子供にイライラした大人が子供を怒鳴ったり、体罰をしたり、虐待を行ったりしています。

怒りを我慢できない親から、我慢できない子供が作られるのです。




⚫日本の常識は世界の非常識

「体罰禁止国」は先進国のほとんどの約50ヶ国以上あり、体でも心でも「子供を傷付ける行為」を法律で禁じています。

「体罰禁止国」では体罰・虐待が着実に減少し「40年前」の1979年に世界で最初に体罰を禁止したスウェーデンでは、1960年代は体罰を用いた人の割合は9割以上でしたが、現在は1割以下に減少しています。

20年前に体罰を禁止したドイツでは「親に体罰を受けたことがある」と答えた人の割合が、禁止する前の30%(日本は70%以上)から、なんと3%にまで減少しました。

「体罰禁止国」では当然のように体罰・虐待による子供の死亡率も非常に低いのです。

また体罰禁止国は、大人が叩かずに子育てをするため「若者の暴力性が低い」という調査結果も報告されています。

体罰を全面的に禁止している54カ国の大多数が身体的な体罰と共に「子供の品位」を傷つける行為を禁止しています。

同じくWHOも、体罰に限定せず『暴力的な罰』『心理的攻撃』を問題にしています。

体罰どころか、子供に対して「厳しく叱る」「怒鳴る」事も、今では多くの国で「違法」なのです。

例えば、子育て・育児環境などの取り組みを40~50年前から国の政府レベルで行っているデンマークなどヨーロッパ諸国に比べると、まだまだ徹底まではされていないアメリカ。

そのアメリカでも、親の子供に対する暴言・暴力に対しては日本とは比較にならないほど厳しい施策が採られています。

子供に対する暴言・暴力を見聞きした者は警察への通報を義務づけられており、駆け付けた警察は例え「親子喧嘩」であっても親子の意思とは関係なく逮捕・拘留できます。

車を運転中に、スクールバスを追い越しただけでも交通違反になるほど「子供を第一」に考えて、子供を守る意識が強いのです。

親子での入浴もアメリカでは非常識な行為で、時には性的虐待とみなされる場合もありますし、子供だけに留守番をさせたり、駐車中の車に子供だけを残したり、公衆の面前で「子供に対し大声を出しただけ」でも児童虐待とみなされ逮捕されます。

日本では、公衆の面前で「子供に対し大声を出す」という場面は日常茶飯事で、私は休日のショッピングセンターなどで1日に10回以上も目撃する事があります・・・。

この様に、日本の育児は50年ほど遅れているのです。

日本の常識は世界の非常識だったという事なのです。




⚫子育ては子供よりも親が学ぶ時期

学校や家庭における教育や育児の中で、子供の健やかな成長のために「子供の心」を最優先に考えなければいけないのですが、日本ではその事があまり知られていません。

先進国の中でも「子供を産んでからの知識」や「育児の教育」が遅れている日本は、中学校や高校などで「児童心理学」や「子育て」の授業が全くと言っていいほど無いからです。

日本は、生活水準や裕福度は非常に高いのですが、今まで「子供の精神面」だけは重要視されてきませんでした。

それにより日本は、幸福度調査で先進国の中ではダントツの最下位レベルで、「自己肯定感」を持てているか等の調査結果は非常に悪く、10代や20代の若年層の自殺率は年々増えている(日本全体の自殺率は下がっている)傾向にあります。

これは世界的に見て、とても異常な事態だと言われています。

その原因は単純に、大人の子供に対する接し方や姿勢に顕著に表れています。

日本の教育関係者や親で、子供を「叱る・怒る」人の割合が非常に高い事が大きな要因の一つでもあります。




⚫「叱る・怒る」という悪しき近道

子供へ対しての「叱る・怒る」は、子供が怖がって(その場は)直ぐに言うことを聞くため即効性があり手間もかかりませんが、子供の「成長と自立」を長い目で考えた場合にはデメリットしかありません。

子供の困った言動や失敗などに対し、親がガミガミと感情的に叱ったり怒ったり、失敗を厳しく指摘したりしていると、子供の「自己肯定感」を低下させてしまうだけではなく、同時に子供は「感情的な対処法」も学んでしまいます。

例えば、友達が自分の思い通りの言動にならない場合や友達が失敗した場合、日ごろ親からされている様に「困った友達には怒鳴れば良いんだ」「失敗した奴は指摘してやろう」などと思い、行動してしまいます。

親から大声で怒鳴られると、子供は「困った時はパパとママみたいに怒鳴れば良いんだ」と思い、親から叩かれると、子供は「困ったときはパパとママみたいに叩けばいいんだ」と学び、それをそのまま友達とのコミュニケーションに応用してしまいます。

子供に対する親の言動は、そのまま親の「間違った問題解決方法」を子供に教えている事になるのです。

それにより、親の見ていない学校などで間違ったコミュニケーションで友達を傷付けたり悲しませたり、怒らせたり、それにより喧嘩になったり「いじめ」に発展しているかもしれない・・・と思った方が良いのです。

つまり、子供に対しての親の「叱る・怒る」は、子供の自己肯定感が下がるだけではなく、友達・人間関係にまで悪い影響を及ぼす可能性が大いにあるのです。

厳しい言い方ですが、子供に対する「叱る・怒る」レベルであっても立派な虐待になると私は思っています。

程度の差は関係無く、「パワハラ」も「いじめ」も「虐待」も、受け手が傷ついたら、受け手がそう思ったら成立するからです。

「叱る・怒る」という近道は、言い方を変えると「育児の手抜き」という事になります。

どんな事でも「近道」や「手抜き」には弊害やしっぺ返しがたくさん潜んでいます。

《「叱る・怒る」でも虐待》と心から思え、子供に対して誰もが優しく接する意識改革が、日本の大人には必要なのです。




⚫「教えてあげる」を常に心掛ける

日々の育児や家事や仕事に追われて我々大人は忘れがちですが、大前提として子供は「未熟」で「何も出来ない」「何も知らない」という存在です。

それでも日々の目新しい物事に興味を持ち、毎日を楽しく過ごそうという「好奇心」で溢れています。

だから大人から見ると考えられない事をやったり、たくさん失敗もしてしまいます。

私は以前から、子供へ対しては「叱る・怒る」ではなく、優しく丁寧に「教えてあげる」がベストだと言っています。

「叱る・怒る」を完全にゼロにするのです。

子供がどんなに失敗しても、どんなに成績が悪くても、公共の場で騒いでしまっても、イライラせずに優しく「教えてあげる」ことで子供は直ぐに「自分の頭で考えて」自ら物事を改善しようと努力するようになります。

ここで大切な「自主性」も育まれます☆

一回や二回で効果が無くても諦めないで下さい。

子供はまだまだ未熟で成長途中なのですから☆

優しく丁寧に「教えてあげる」は、伝えたい事が子供にストレートに、とても早く伝わり、しかも子供の「成長と自立」もとても早くなります。

子供には「叱る・怒る」ではなく「知識を分け与える」と意識することで全てが好転します。

そうすることで家庭から「怒り・イライラ」が無くなり、子供の自己肯定感も、親の自己肯定感も増えることに繋がるというメリットまであります。

「叱る・怒る」ではなく「教えてあげる」=「知識を分け与える」で多くの事が好転するのです。

まずは「叱る・怒る」を完全にゼロにする事を目標にしてみて下さい☆




⚫「身体的虐待」以上に根深い「心理的虐待」

「虐待」と聞くと「身体的虐待」をイメージしがちですが、それ以上に危険なのものが「心理的虐待」だと言われています。

心の傷は体の傷よりも消えにくい(消えない)からです。

世界的に見ても、ずば抜けて「身体的虐待」はもちろんのこと、「心理的虐待」「面前DV」が根強く蔓延している日本。

世界の先進国の様に、それらを根絶する親の意識改革、それらを防ぐ法律を早く作らないと日本はどんどん荒んでいく一方になってしまいます。

叩かれたり、怒鳴られたりすると子供は恐怖の方が大きく、親が伝えたい事がストレートに伝わらない上に、親を恨むなど「怒り」の感情も芽生え、そのストレスを「いじめ」「非行」最悪は「自傷・自殺」などの方向で発散する傾向にあります。

すると子供は、学ばないといけないこと、身につけないといけないこと、やらないといけないこと、それらを「素直に・心から・自らやろう」とはならなくなり、弊害ばかりの悪循環になります。

とても勉強や生活習慣を身に付ける状態ではなくなります。

怒りを我慢できない親から、我慢できない子供は作られるのです。




⚫まとめ

教育関係者による「体罰という名の暴力」、親による凄惨な「虐待死」、これらが今の日本では毎日の様に報じられています。

「叱る・怒る」も虐待なのだと、そう思うための意識改革が必要な時期に日本は来ています。

日本が良い方向へ向かうためには、親や教育関係者が《「叱る・怒る」でも虐待》だと心から思えることが育児・教育のスタートになります。

そして、子供に対して誰もが「常に優しく接する」という意識改革が今の日本には必要なのです。

「叱る・怒る」ではなく「教えてあげる」=「知識を分け与える」で子育ての全てが好転するのです。

国境や人種や言語や性別に関係無く、未来を夢見て小さな瞳を輝かせた子供たちは、我々人類の「天使」であり「希望」であり「平和な未来」そのものなのです・・・☆