前回 気温が低く、湿度の高い条件下でレンガが白くなる現象、

白華(エフロレッセンス)について説明させて頂きましたが、今回は

手立てを講じても発生した場合の除去方法について

ご説明いたします。


(1) レンガの組積後しばらくは白華が現れやすいですが、

    白華現象発生の早い段階では十分な水洗いを繰り返し行い、

    原因となる成分を排出させることで次第に減少させる事が出来ます。

(2) 好ましい方法ではありませんが、早期に除去する場合には薬品により

    除去することが可能です。

  1 希塩酸または家庭用トイレ塩素系洗浄剤を塗布し、その後十分に

      水洗いをします。

  2 酸洗いを行う場合はレンガ・モルタルに十分水を浸み込ませてください。

  3 洗浄液を塗布する場合は上の方からする。

  4 モルタルにはあまり塗布せずまた強くこすらない。

  5 その後充分に水で洗い流して、洗浄剤の成分を残さないようにする。

  6 金属に付着させないようにし、また花壇などの草花、潅木などに

    かからないようにする。

専用の白華除去剤としては「リケミックAC」とか「アクトル」とかありますが、

ワイヤーブラシやブラシを使用して上記の方法で洗浄される事をお薦めいたします。

この現象については繰り返しになりますが、施工や素材の不具合から発生

するものではなく、また耐久性を損なうものでもありません。念のため・・・  

悪化する酸性雨も大きな原因とされ、環境悪化のバロメーター的側面も

あるかもしれません。