11月26日(土)
動物病院から帰ってトラ猫トラニャを休ませた。
トラニャはまともに歩けなくなった。
前足で体が支えきれず、つんのめるようになる。
ペット用紙おむつを注文した。
夜、トラニャを抱きながら、
身勝手と思いつつ神に祈った。
信じてもいない神に祈った。
--神さまお願いです、トラニャを助けて下さい……
11月27日(日)
動物病院で皮下点滴をしてもらう。
毒素を尿で排出することを期待するしかないそうだ。
腎臓が機能していれば効果が期待できる。
腎臓が機能していれば。
トラニャの前足は、力なく曲がっていた。
まっすぐ伸ばす力が出ないのか……
獣医師に、尿毒症によるマヒが出ている、
脳性なので良くない兆候と言われた。
前足をマッサージをするといいとのこと。
脳性でもマッサージの効果があるのだろうか……
わたしの対応が遅れたせいで
トラニャは歩けなくなってしまうのか。
家に帰り、トラニャの前足をマッサージしながら
性懲りもなく思いつつ神に祈った。
--神さま、悪いのはわたしです。
--罰するならどうぞわたしを罰して下さい。
--どんな罰でも受けます。
--どうかどうかトラニャを助けて下さい……
11月28日(月)
きょうも動物病院で皮下点滴をしてもらう。
状態はあまり変わらない。
ほんの少し良くなった気もするけれど……。
家ではトラニャの前足をマッサージ。
それくらいしかできることがない。
どうか、どうかよくなりますように……。
11月29日(火)
きょうも動物病院で皮下点滴をしてもらう。
トラニャはようやく回復のきざしが見えてきた。
ふらつきながらも歩くことができるようになった。
前足はやっぱり踏ん張りがきかないけれど。
11月30日(水)
きょうも動物病院で皮下点滴をしてもらう。
トラニャは歩くことができるようになった。
前足はまだ十分ではないけれど、
だんだんしっかりと歩くことができるようになってきた。
もうきっと大丈夫!
その後しばらくは2,3日おきに病院通い。
トラニャはぐんぐんよくなって、
やがてほぼ元どおり
跳んだりはねたりできるようになった。
点滴も、1週間おきくらいで大丈夫になった。
通院ストレスはあったけれど
ご飯もだんだんふだん通りに食べられるように
なってきて
なんとか楽しく暮らせるようになったのだった。