山本ユキHP エネルギーの学校
ブループリント協会
YEメソッド
トウキョウ 死者の書10まではこちら👇
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2016/6/30
消灯後、
まだ、東京の街には早い時間でも、
病院内は、既に向うの世界の扉が開き始めている。
私は、そちらの世界に行く時に一人で寂しくないように、
高層ビルの灯りに照らされた父の手を握っていると、
「どうして、こんなにみんなが俺のことを好いてくれるんだろうなぁ」
と父。
私は、
「パパのことを嫌いになる理由がないからね」
と、返してみる。
「俺は親父のことを憎み続けてきたからなぁ」
と、父。
私は、
「パパは今世界一愛される父親だね」
と手の甲を撫でてみる。
父は、深いところからゆっくりとため息をつき
微笑んでいた。
父は、小さい頃の自分の家族のことを話したことがなかったけれど、
ここ数ヶ月、夜になると心の奥にしまいこんでいた「思い」
を話すようになっていた。
今まで抑えこんでいた力が尽きたのかもしれないし、
アストラルの世界が、
物質的な日常を覆い始めてきたのかもしれない。
それはまるで、
死後の自分の人生回帰をするようだった。
そして、まだ手放しきれない「思い」は、
ストーリーを作って、夢や幻想の中に繰り返し現れる。
そして、そのストーリーを朝になると私に話してくれる。
それもまた、死の扉の向こう側に存在するアストラルの世界である。
私はただ、
それを元の場所で滞らせないように、
YEメソッドの要領で、
「わかるわかる。そうだよね」とエネルギーの流れの中に流していく。
父が、向こうに行ってその幻想の世界の中に入ってしまわないように。