【お陰さまで7周年】

昨日11月11日で新町店がオープンして7年になりました。

岸和田だけで店をやっていた頃は別に何も考えることなくやっておりましたが、新町店を出すにあたり空間デザインをやっていただいた方に、こう言われました。

「石田さんが、わざわざ大阪市内に店を出す意味を考えて下さい!」と。

その頃は、そんな意味もわからずやりましたから、案の定お店は閑古鳥が鳴いていました。

何年も閑古鳥は鳴き続け「もう、あかんなぁ~、いつ店を閉めよう?」と思っていても、辞めるのには、もっと勇気が要ります。

そんな勇気もなく、何とか持ち堪えていると、「フランボワーズを使った真っ赤なお菓子を作ったらいいんじゃないですか?」と、天使の囁き。
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早速、作ってみると好評で、よく雑誌などにも載せていただいたり、テレビで紹介していただいたりと嬉しい限りなんですが、その影響というのは、そんなにながく続くものではなく、一度お店に来ていただいて、どう思ってもらうかというのが肝心で、期待しているより下まわると逆効果になります。

今、考えると転機になったなと思う番組があります。
辛口のタレントさんが、いきなり店にやって来ます。言いたい事が言えないので、お金も、ちゃんと払います!という番組。

普通は、事前にオファーがあって、当日には、それなりの準備はします。

でもオファーも無くいきなりって言うのは「素」の状態です。

お菓子にしても店にしても、その他のことでも映されると困るものがあればお断りしなければいけません。

番組を観る人にも、そういうことは伝わるのか反響は大きく、それ以上に私たちに普段なにをやっているのかということが大事だということを教えてくれました。

それはそうなんです。
和多志が搬入に行くとスタッフは這いつくばってトイレを掃除してくれているんです。勿論ほかの所も。
普通の掃除だけではなく、良い空間にする為には色々やって貰うことがあります。

トイレは広いですがストック棚はありません。
トイレットペーパーひとつもいちいちバックヤードから持って来ないといけません。
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うちの店はコンクリートと鉄とガラスが主で、あまり装飾と言うものはありません。

でも月日が経つと便利さを優先してカタチは崩れていくものだと思いますが、それをスタッフは保ってくれています。なので店をオープンした7年前とは、そう変わりません。

それに負けないようお菓子を作る時は見倣い、何気ない日々が大事だと言うことに氣づかされています。

カタチは変わらずとも中身は進化する。

「未だ、ここに在らず」
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その事をトップでやり続けている「未在」さんで戒めの為に7周年をさせていただきました。
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と、皆さまのお陰で、何とか7周年を迎えることが出来ました。
今後とも宜しくお願い致します。

              餅匠 しづく    店主