残暑厳しいが、夜風は心地よい。秋を感じる。
そんな祝日の午後9時頃。
とてつもなく眠くなり、次第に意識が遠のく。
・・・・・
雑然としたビルにいた。
ある階の薄暗いエレベータホールにいた。
人が20人くらい。
閉じた空間にいた。
なにか、とてつもない出来事が起き始めているのを感じた。
とうとう来たのか・・・
皆が気づくより前に地球に磁場がなくなったんだと知った。
何かがパタリと止まったのを感じた。
よくは知らないのだが、地球にはNとSがあるらしいと習っている。
その磁場がなくなったようである。
違う階にいる。
その階はスーパーマーケットになっているのだが、レジが全く打てない状態になっている。
人はモノを買うためあわてふためき、行列を作っている。
店員がレジを打てないことを説明し、客をなだめている。
徐々にビルが騒然とし始めた。
皆が走り始める。
それを横目に外へ出る。
外は明るいが人がいない。
地球の何かが止まった雰囲気を感じる。
振動していないのがわかる。
さびしい感じだ。
でも大丈夫なんだとわかっていた。
この瞬間を待っていたかのようだった。
磁場はなくなったが、あとは人間の愛情次第だとわかった。
人間が発する愛情が地球の磁場の役割をするらしい。
へえー、そうか、よくできてるな。
すべてが自分たちに託された瞬間。
まわりにいた人間にそのことを話した。
今世界は変わった。
ほら。
目の前にあったスプーンに念じるとグニャリと曲がる。
君も念じてみたら?
周りの若者も念じると、グニャリと曲がる。
おーすげえ。
若者たちがはしゃいでいる。
全く新しい世界が始まった。
地球を救えるのは、我々がどう想うか次第。
ひとりひとりの想い次第で、地球は即滅亡するかもしれない。
リアルな使命。
地球の磁場の代わりは、人間の想い。
そうか、これが人間の役目だったのか。
とても大きく、すばらしい役目だ。
そうか、そうだったのか…
・・・・・
目が覚めた。夢か。
でも現在もそうかもしれない、とちょっと思った。
人間が発するいろんな想い。
何十億人といれば、それは大きな振動を作っているに違いない。
地球に何か影響しているに違いない。
地球のバランスの最終調整役は人間。
いい感情で地球が振動してれば、太陽や宇宙といい関係になって、もっと美しく楽しい地球になるかもね。