3/20 Transparents 1st ONE MAN LIVE 第1章 ~始動~ | もうね。なにがなんやら

3/20 Transparents 1st ONE MAN LIVE 第1章 ~始動~

今回は3/20に行われたTransparents 1st ONE MAN LIVE 第1章 〜始動〜@SHIBUYA WOMBの模様についてレポートを書いていきたいと思います。



○イベント概要

今回の主役であるTransparentsは2022年にデビューしたアイドルグループです。グループ名である「Transparents」は「透き通った、透明な」という意味の言葉「transparent」が由来し、公式サイトによると様々な色の光が混ざると透明になることから、様々な楽曲を取込んで多くの方を虜にすることを意図されているようです。メンバーはこの時点で5人でしたが、2023年に一人が卒業、二人が加入し6人体制となるようです。この6人体制がそもそもの基本形と考えられているようですが、詳細については公式サイトをご覧ください。最近のアイドルグループは公式サイトを設けず、SNSの公式アカウントで代替していたりするのですが、Transparentsはしっかりとした公式サイトを備えており、こうしたグループのコンセプト等がきっちり記載されています。運営の本気度を伺い知ることが出来ますね。

 

会場となったのは渋谷womb。お客さんの数はざっと数えて、およそ100人強といったところでした。フロアはフラットで前方エリアと後方エリアに分かれており、お客さんの入りは大体半分半分といったところ。開演は19:00。ステージ上の装飾はあまりなく、背面上方にスクリーンが設置されていました。特にアナウンスが無かったのですが、コールはOK、また撮影している人がちょくちょくいらっしゃったのでどうやら撮影可能だったようです。

○ライブ概要

ライブは予定時刻より2分ほど遅れてスタートしました。まずはスクリーンに導入VTRが流れる。その後1曲目の前奏にのってメンバーが登場します。それではまずセットリストから。

 

3/20 Transparents 1st ONE MAN LIVE 第1章 ~始動~

セットリスト

01.ポポポテンシャルパレード

02.BreakThrough

03.純情モラトリアム

04.ムーンサルト

05.情愛ストラテジー

06.推しがいっちゃん○○!

07.響け

08.Dilemma

MC

アンコール

en1.推しがいっちゃん○○!

en2.情愛ストラテジー

ダブルアンコール

en3.ポポポテンシャルパレード

 

本編は19:40まで、その後アンコールさらにダブルアンコールまでありました。終了は20:12でしたので公演時間は約1時間10分、11曲による構成でした。ライブ本編にあたる1曲目から8曲目までMCは入りませんでしたが、4曲目の後メンバーが一旦退場し、新曲紹介の転換VTRが入っていました。ですので実質は前半後半ブロックに分かれていました形になります。ただその転換VTR自体は短く、一旦ステージを退きましたメンバーにとってあまり休憩にはなっていなかったと思います。ほぼ8曲連続ぶっ通しというのは大変だったと思います。またアンコールも短い時間で再登場となった上に、そのステージに戻るまでをメンバーによる自撮り動画をスクリーンに流すという演出が取られていました。アンコールでは衣装の上をTシャツに替えられていたので、メンバーは息をつく暇もなかったと思います。そんな忙しいライブを笑顔で乗り切ったのは凄いですね。2年目の若いグループらしい、勢いを感じるライブだったと思います。

 

ただアンコールの選曲はちょっとどうかなと思いました。アンコール1曲目「推しがいっちゃん○○!」は本編6曲目と同じ。勢いのあるライブだっただけに、さっき聞いたばかりなのにといった感じでした。それは「情愛ストラテジー」も同様ですね。曲調からしても他の曲と比較して特段アンコール1曲目に適している感じを受けず、初見の私には短時間のうちに繰り返す意図がよく分からなかったです。

 

上にも書いたとおり、今回のライブはコールOKとなっていました。ということで会場はとても盛り上がっていました。それは演者側も狙い通りだったかなと思います。今回は持ち歌8曲を聞かせていただきましたが、全曲ともサビに分かりやすくキャッチーで真似したくなる振り付けが施されており、みんなでコールして振りコピして楽しもうといった姿勢がはっきりしていたと思います。曲調も7曲目「響け」が比較的ミドルテンポかなといった感じで、あとは全てアップテンポな曲ばかり。考えるな、感じろと言わんばかり。強みを前面に打ち出し、分かりやすい良いライブだったかなと思います。

○ 前面に出ないメンバーの個性

一方、全般的に言って歌唱力を売りにしているというグループとは言えないかなという印象も受けました。声量はあるものの音程はちょくちょく、しかも大事な部分で外れることがありました。またリズムにも乗りきれていないなと感じるところも。特に緑の蓮見咲空ちゃんが目立ってそういうことが多かったと思います。音程、リズムが外れる、それもまた一つの特徴として、それを活かすグループもありますが、Transparentsはそうなっていないと思います。もちろん全てがダメだったわけではありません。青の朝比奈真尋ちゃんは真ん中からわずかに低い音ならとても良い声をしているなと思いました。2曲目「BreakThrough」や5曲目「情愛ストラテジー」などは、彼女の声の良い部分がよく出ていたと思います。しかしそんな彼女もやはり弱い部分があり、どの曲も完ぺきというわけではないようでした。

 

しかし、これは曲調からして仕方ないかなと思います。上にも書いた通り楽曲はノリ重視なのは明らかで、その曲調にメンバーが合わせていっている感じ。特にテンポが速いため、それに乗り遅れないようメンバーは必死な様相でした。その必死な感じはメンバーの一生懸命さのアピールにはなっていると思いますが、一歩引いて見ると曲が主でメンバーはそれに従っている、そんな図式が見て取れます。曲やその場の雰囲気を楽しみたい人にとってみれば良いかも知れませんが、アイドルが見たい私には主従が逆転しているように思いました。はっきり言って曲調と少し緩めなハウスルールの下で盛り上がる空気感は作られており、彼女たちが作り出しているといった感じは薄かったです。もしもう少しゆったりした曲調であったり、彼女たちの出しやすい音域に沿ったメロディであれば違った魅力が引き出せるのではないかなと思うと、その点がちょっと残念に思いました。曲調も一辺倒で公式サイトに掲げられている、様々な楽曲を取り込んでというコンセプトはライブを見る限り感じなかったですね。

 ○まとめ

グループとしてのやりたいことははっきりしており、とにかく叫んで踊って楽しみたいという人には、ぴったりなライブかなと思います。また私には合わなかったのですが、メンバーの個性に依存する部分は少なく、その分メンバーの入れ替わりがあってもグループとしての良さはあまり変わらないかなとも思いました。その点、一度好きになってしまうと長く楽しめるグループになると思います。楽曲を聞くだけでも雰囲気は分かるかと思いますが、ライブに出かけて見るとよりその傾向は分かるでしょう。6人体制となる5月以降のライブに一度見に行かれるのがおすすめです。以上です。