Bastille / 『survivin' 』2020
かつて幼心に決めたことがあった。
『北海道に住む』
いくつか理由はあった。
幼少期に観た【北の国から】。
オープニングや合間のカットに映し出される北海道の美しさ。
そこに見惚れたことが一因であることは否めない。
そして動物が好きだった。
ムツゴロウ王国は北海道にあった。
獣医さんになりたいと思った。
祖母から「北大に獣医学部があるよ」と聞いた。
都会よりも自然に憧れる子供だった。
ゲームやテレビを与えられず育ったからかもしれない。
男として家を出て独り立ち（らしきもの）をしたかった。
とにかく北大に行くために勉強しなきゃと決心した。
決心から５年後の中３から勉強というものを始めた。（遅いにもほどがある）
理系が壊滅的にセンス無いと気付いた。
高校で部活に明け暮れ、訳が分からなくなった。
迷走した。
挙げ句、なんの展望もないけど北海道へジャンプだけはできた。
先週はお義母さんのお見舞い目的で札幌へ。
空いた時間に北大を散歩。
お洒落なセイコーマート。
ガラス張りで２階はイートインテラス。
エルムの森（ハルニレ）。
豊頃町を思い出すなぁ。
と言ってみたかった！
クラークさん。
俺、大志を抱けなかった笑
ぜんぜん違うところに着地しちゃったよ……。
でも、自分が住んだ場所はまさに追い求めた北海道そのものがあった。
それは札幌近辺では味わうことができないものだった。
さらに北海道でリアルタイムに観る【北の国から】はおかしな気分であると同時に感慨深かった。
北海道で学び、働き、
なにより奥さんに出会った。
紆余曲折あり今は都内で働く身だけど、北海道は特別な地のまま。
今回は限られた時間で寿司や海鮮のほかにも【まるたかラーメン】、【鳥せい】、【心（スープカレー）】に行けた。
澄川の【味の時計台】に行けなかったのが残念。
懐かしの【ボストンベイク】。
相変わらずコスパ最高。
お義母さんの手を握って『また来ます』と伝えたら、意識朦朧としつつも強く手を握り返し、動かない体でこの身を引き寄せ何かを言おうとしていた。
声にならないメッセージだったけど、不思議とすべて理解して受け取ることができた。
地の縁、人の縁。
色んな関わりで生きて、生かされる。
大事にすべき当たり前のことに気がついた札幌訪問だった。