スタメン発表に驚かれた方も多いと思います。




いや、その逆が多いかもな…




実は、知っていました。




金曜、明け渡されたその場にいましたから。




理由も、突かれるとすればその一点だろう…と。




だからって、まさかこんなに早く…いくらなんでも冗談キツいぜ、名伯楽。




平等に選手を見る監督だとわかっているだけに、堪えたわ…




2月みたいに真っ白とまではいかないまでも…紅白戦とか、もうどうでもよくなっていた。




ザワだけを目で追いかけていたよ。




GK陣の居残り練習も終わり、皆が引き上げる中。




ザワと吉田GKコーチがグラウンドの端へと歩き、膝を付き合わせて、長い時間を掛けて話し込んでいた。




自分も、二人の姿をただずっと見つめていた。




…道端の石を蹴飛ばしたい衝動を抑え込むには、それしかなかった。




良さんが平塚でのことを「残酷な一日」と書いたつぶやきに、胸が締め付けられた。




敷島に並んで、出たかったに決まってるんだから。




彼を応援し続けるサポーターの方が話してくださった、今の葛藤も痛いほど伝わった。




…自分にも、それがよくわかるから。




二度と繰り返してはいけない窮地が、早々にして降り掛かった。




一度手離してしまえば、最後尾へ帰り着くまでの道程はより険しいものになる。




しかも、修行くんには多くのサポーターがついている。




彼への思いが強いゆえの反動か、プレースタイルが真逆だからか。




納得させるほどのプレー=引力を、続けて引き寄せることができていないってのがいちばん大きいんだけど…




平本さんがすぐ受け入れられたように、ザワが町田の一員として認められているかといえば…正直、まだ程遠い。




川崎とセレッソのサポーターが聞いたら驚くだろうけど…これが現在地だと実感しています。




しかし、吉田さんのように「痛み」をわかる存在が近くに居る。




彼も様々な場所を経て、このシビアなポジションの喜怒哀楽を知り尽くした男。




ザワにとって、これだけ心強いことはないよ。




実際、翌日の前日練習では気持ちを立て直して、康介さんと張るぐらいに声を出しまくって、チームを盛り立てていた。




野津田開幕戦の前日。




「明日、試合なのに最後まで練習やって大丈夫か?」




ヨシさんがザワに掛けた、何気ないひとこと。




これ、彼だからこそ言えるんだよな…




翌日、野津田でザワが忘れ難い歓びを掴めたのは、こういったことも大きかったんだと思う。




一刻も早く、またこの言葉を受けとれるとこまで必ず帰ってこい!




修行くんと違って、残された時間は決して多くない。




現役でいられる時を伸ばし続けるか、縮めちまうかはザワ自身の両手に掛かってる。




「粉々になっても構わない!」




それぐらいに思いをぶつけまくって、生まれ変わってやれ!




オジーさんをいい意味で後悔させてやりなって。




今やらなくて、いつやるってんだ!