今回、教室用のミニギターを導入したのですが、それに当たり、本当に沢山のことを考えたり調べたりしたので、折角なので、子ども用ギターへの考え方や思いを書いてみたいと思います。
つらつらと書きますが、もしよければお付き合いください。
僕がギター講師をしだしてからそろそろ7年くらい(?)、その間に何百人という生徒さんのレッスンをしてきたのですが、ずーーーっと課題になっていることの1つが小さいお子様用のギターなのです。
お子様用といっても、3歳くらいの本当に小さな子から小学校の高学年の子まで。
単純に年齢だけでなく体格の個人差もありますし、あと、成長期ということで『現在』だけを考えるのか『未来』まで考えて選択するのか本当に迷うところで、これは実際に購入される生徒さんは勿論のこと、案内をする楽器店さんや僕たち講師陣にとって永遠の課題と言えると思います。
その中ではっきり言えることは、サイズ(弦長=スケール)が小さく(短く)なればなるほど、弦の張力を稼げなくなり音程は狂い易くなるので楽器としての性能は確実に落ちるのと、演奏感覚が大幅に変わるということ。それを踏まえて“小さ過ぎるものはお勧めできない!!”と言い切っている人もいますが、ただ、だからといってそこに拘り過ぎて物理的に腕や指が届かないものを選んでも意味がないと思うので、僕の考えでは、結局、正解のない課題なんだと思っています。
と、前置きが長くなりましたが、“それなら実際に試してもらえばよい!!”と思い、今回、市場に出回っているミニギターの中でも最も小さい部類のもの、尚かつ、おもちゃ紛いのものではなく“小さなギター!!”と呼べるようなものを用意してみました
今回ご用意したのはこちら。
LaidBadk 『PMK1』
こちらのギターは、イオンなどモールに入っていることの多い島村楽器さんのオリジナルブランド『LaidBack(レイドバック): PMK1』というモデルになります。
細かい仕様などは下記の通りなんですが、このPMKシリーズの特徴はなんといってもミニギター用にパーツ類まで小型化し、本当に全体をそのままダウンサイズしたかのような仕上がりになっているところだと思います(※通常は、ミニギターといってもパーツ類は普通サイズのものを流用します)。結果として、大幅なダウンサイズが可能になっていることと、あとは単純に作りが丁寧です。僕ははじめて手にしたときにびっくりしました。
ただ、パーツが特殊ということでメンテナンス性は落ちる、というか、島村さん次第となってしまうところと、他社のミニギターよりも少々値段が高い(コストパフォーマンスは高いと思います)ところが短所かなと思います。
さてさて、ここから下は、主な種類別サイズになります。
サイズといっても、それこそギターの端から端までの『全長』や『重量』など色々な基準があると思うのですが、僕が主にお子様の演奏性にとって大事なのは『弦長=スケール』『ナット幅』『重量』だと思っており、ただ重量は個体差があるので、今回は『弦長』『ナット幅』の2点に絞ってみたいと思います。
まず、『弦長=スケール』というのは、弦の支点(ナット)から支点(ブリッジ)までの距離のこと(画像:青線)。簡単にいうと、ギターを演奏する際の左手と右手の最大距離がこの距離だと言えます。弦長が長ければ長いほど手の長さが必要になるということです。
次に、『ナット幅』というのは、名前の通りナット部の幅のこと(画像:赤線)。ナット幅が広ければ広いほど指の長さが必要になるということです。
各社多様にあるミニギターの中から、違いの解り易い仕様の機種をいくつかピックアップしてみましたが、まずは基準となる通常サイズをご覧ください。
エレキギターには『fender(フェンダー)』と『Gibson(ギブソン)』という2大ブランドがあるので、その二つの違いも載せてみました。
【通常サイズ】
弦長(スケール):約630~650mm
※Gibsonタイプ:628mm
※Fenderタイプ:648mm
つらつらと書きますが、もしよければお付き合いください。
僕がギター講師をしだしてからそろそろ7年くらい(?)、その間に何百人という生徒さんのレッスンをしてきたのですが、ずーーーっと課題になっていることの1つが小さいお子様用のギターなのです。
お子様用といっても、3歳くらいの本当に小さな子から小学校の高学年の子まで。
単純に年齢だけでなく体格の個人差もありますし、あと、成長期ということで『現在』だけを考えるのか『未来』まで考えて選択するのか本当に迷うところで、これは実際に購入される生徒さんは勿論のこと、案内をする楽器店さんや僕たち講師陣にとって永遠の課題と言えると思います。
その中ではっきり言えることは、サイズ(弦長=スケール)が小さく(短く)なればなるほど、弦の張力を稼げなくなり音程は狂い易くなるので楽器としての性能は確実に落ちるのと、演奏感覚が大幅に変わるということ。それを踏まえて“小さ過ぎるものはお勧めできない!!”と言い切っている人もいますが、ただ、だからといってそこに拘り過ぎて物理的に腕や指が届かないものを選んでも意味がないと思うので、僕の考えでは、結局、正解のない課題なんだと思っています。
と、前置きが長くなりましたが、“それなら実際に試してもらえばよい!!”と思い、今回、市場に出回っているミニギターの中でも最も小さい部類のもの、尚かつ、おもちゃ紛いのものではなく“小さなギター!!”と呼べるようなものを用意してみました
今回ご用意したのはこちら。
LaidBadk 『PMK1』
こちらのギターは、イオンなどモールに入っていることの多い島村楽器さんのオリジナルブランド『LaidBack(レイドバック): PMK1』というモデルになります。
細かい仕様などは下記の通りなんですが、このPMKシリーズの特徴はなんといってもミニギター用にパーツ類まで小型化し、本当に全体をそのままダウンサイズしたかのような仕上がりになっているところだと思います(※通常は、ミニギターといってもパーツ類は普通サイズのものを流用します)。結果として、大幅なダウンサイズが可能になっていることと、あとは単純に作りが丁寧です。僕ははじめて手にしたときにびっくりしました。
ただ、パーツが特殊ということでメンテナンス性は落ちる、というか、島村さん次第となってしまうところと、他社のミニギターよりも少々値段が高い(コストパフォーマンスは高いと思います)ところが短所かなと思います。
さてさて、ここから下は、主な種類別サイズになります。
サイズといっても、それこそギターの端から端までの『全長』や『重量』など色々な基準があると思うのですが、僕が主にお子様の演奏性にとって大事なのは『弦長=スケール』『ナット幅』『重量』だと思っており、ただ重量は個体差があるので、今回は『弦長』『ナット幅』の2点に絞ってみたいと思います。
まず、『弦長=スケール』というのは、弦の支点(ナット)から支点(ブリッジ)までの距離のこと(画像:青線)。簡単にいうと、ギターを演奏する際の左手と右手の最大距離がこの距離だと言えます。弦長が長ければ長いほど手の長さが必要になるということです。
次に、『ナット幅』というのは、名前の通りナット部の幅のこと(画像:赤線)。ナット幅が広ければ広いほど指の長さが必要になるということです。
各社多様にあるミニギターの中から、違いの解り易い仕様の機種をいくつかピックアップしてみましたが、まずは基準となる通常サイズをご覧ください。
エレキギターには『fender(フェンダー)』と『Gibson(ギブソン)』という2大ブランドがあるので、その二つの違いも載せてみました。
【通常サイズ】
弦長(スケール):約630~650mm
※Gibsonタイプ:628mm
※Fenderタイプ:648mm
ナット幅:約42~43mm
次に、子ども用と間違われることの多い機種です。大変人気のあるモデルで一見かなり小振りなんですが、トラベラーギター(旅行者用)という位置づけで大人用とあまり変わりません。子ども用としてこれを買って“まだ弾けないんだなぁ・・・”と勘違いされることが非常に多いので、載せてみました。余談ですが、このサイズは、アメリカの小中学生向けのサイズと言われている『ショートスケール』というサイズとほぼ同様です。
Fernandes 『ZO-3』
弦長:609mm
ナット幅:41mm
次は、上述の老舗メーカーによるものです。本体自体のサイズは3/4サイズ(75%)と言われていますが弦長などは88%といったところでしょうか。大柄な小学校低学年のお子さんから中学年(3~4年生)くらいのお子さんだと極端な子ども用よりもこのくらいの方が成長促進にも繋がり良いかもしれません。ネックは割としっかりした太さです。
Squier by Fender 『MINI ST』
弦長:575mm
次に、子ども用と間違われることの多い機種です。大変人気のあるモデルで一見かなり小振りなんですが、トラベラーギター(旅行者用)という位置づけで大人用とあまり変わりません。子ども用としてこれを買って“まだ弾けないんだなぁ・・・”と勘違いされることが非常に多いので、載せてみました。余談ですが、このサイズは、アメリカの小中学生向けのサイズと言われている『ショートスケール』というサイズとほぼ同様です。
Fernandes 『ZO-3』
弦長:609mm
ナット幅:41mm
次は、上述の老舗メーカーによるものです。本体自体のサイズは3/4サイズ(75%)と言われていますが弦長などは88%といったところでしょうか。大柄な小学校低学年のお子さんから中学年(3~4年生)くらいのお子さんだと極端な子ども用よりもこのくらいの方が成長促進にも繋がり良いかもしれません。ネックは割としっかりした太さです。
Squier by Fender 『MINI ST』
弦長:575mm
ナット幅:41mm
次が今回導入したもの。弦長が72%程度になっていることに加え、ナット幅も大幅に狭くなっており、本格的な子ども用ということがお解り頂けるかと思います。※対象身長は島村さん基準、年齢は身長を基に全国平均から割り出してみました。
LaidBack 『PMK1』
弦長:470mm
ナット幅:約36mm
対象身長(目安):90~120cm(3~7歳)
次が今回導入したもの。弦長が72%程度になっていることに加え、ナット幅も大幅に狭くなっており、本格的な子ども用ということがお解り頂けるかと思います。※対象身長は島村さん基準、年齢は身長を基に全国平均から割り出してみました。
LaidBack 『PMK1』
弦長:470mm
ナット幅:約36mm
対象身長(目安):90~120cm(3~7歳)
最後にPMK1より一回り大きいミドルサイズ。Squierなど一般的なミニサイズより弦長・ナット幅ともに僅かに小さい程度。ただ、Squier MINIよりもかなりネックが細いので、島村さん基準での対象身長から考えると年齢は12歳となりますが、僕としては10歳程度を上限に考えるといいかなと思っています。
LaidBack『PMK2』
弦長:545mm
ナット幅:約38mm
対象身長(目安)120~150cm(7~12歳)
以上になりますが、参考になりましたでしょうか?今回の説明は大まかなもので楽器製造にお詳しい方などからは『そんな説明するな!ちょっと違うぞ!!!!』と思われる部分ももしかしたらあるかもしれませんが、ただ、プレイヤー視点の楽器選びという意味ではこれだけの理解で十分だと思います。
SUGIギター教室では今後もより良い環境作りをしており、近日中に、更なる設備追加をする予定ですので、どうぞご期待ください。そして、何か疑問点や要望などございましたらお気軽にご連絡頂けたら幸いです。