突然、息子が亡くなる… しかも、意味もなく(訳もわからず)殺されてしまう… 「もし、自分の息子だったら」 そんな想いで、犯罪被害を受けた父親の気持ちになって、真剣に、映画「衝動殺人 息子へ」を見てきました…
映画を見ているウチに、ここ何年かテレビでよく見ていた拉致被害者家族のことが思い出されました… 横田さんなんて、相当年取った感じですよね~ 見ているだけでも痛々しい感じですが… 身内が亡くなる、身内が突然消えてしまうって、あんなにも(それ以上かなあ?)大変なことなんですよね~ 映像で見て、改めてまた、大きな衝撃を受けた感じです…
息子の葬式だというのに、あまりのショックで布団から出られないお父さん(若山富三郎)。痛いほど気持ちがわかりました…(自分もあんなふうになりそう) そして後半、自分のためだけではなく、全国を回って、同じような犯罪被害者のために一生を捧げることになるんだけど、正直なところ感動が半分… 残り半分は、虚しさが残っちゃいました… 世の中って(法律って)簡単には動かないんですね~ なんか、見ていて辛くなっちゃったなあ~
映画.comの解説より
息子を殺された父親の悲しみと、同様の境遇の人々と共に、被害者遺族を保護する法律を作る運動を進める姿を描く。昭和五十三年『中央公論』三月号に掲載された佐藤秀郎の同名のノンフィクションを映画化したもので、脚本は砂田量爾と「スリランカの愛と別れ」の木下恵介の共同執筆、監督も同作の木下恵介、撮影は「燃える秋」の岡崎宏三がそれぞれ担当。
チラシより、あらすじです!
町工場を経営する川瀬の一人息子・武志が不良少年に刺され死んだ…
少年にさしたる動機はなく、誰でもいいから人を殺したくて犯行に及んだのだという…
一時は怒りと悲しみで憔悴しきった川瀬であったが、やがて、一念発起して犯罪被害者遺族の補償制度を国に訴えかけていく…
犯罪被害者のために一生を捧げた若山富三郎さんの演技には、もちろん感動したのですが、同じように息子を失いながら、夫を支える強さも見せたお母さん(高峰秀子)が素敵でしたね~ 時折、ものすごい声で泣き出すのも印象的だったけど、とにかく凄い女性でした… 強かったです…
高峰秀子さんと言えば、そして、木下恵介監督と言えば、子どもの頃に見た「二十四の瞳」が忘れられません… またこうして、スクリーンで見ることができて、ものすごく感動しちゃいました… 大石せんせ、好きだったなあ~
この作品、大竹しのぶさんや吉永小百合さんも、すごく印象的な役なんですよね~ それぞれ、みんな、夫や恋人、息子を亡くす役なんだけど、みんな強くたくましく生きていくんですよね! 女性の強さが目立つ作品だったのかもしれません…
あ、そうだ… 「コンド~」ですの、近藤正臣さんに触れないと怒られちゃいますね… クールで冷たい感じの役柄でしたが、いつも大事なときに出てきましたね~ 実は誰よりも燃えるような気持ちでいるジャーナリストだったのかもしれません…(男性はあまり語れないので、この辺でご勘弁を)
映画の中では、信じられない事件がいっぱい出てきました… 理由なんてない、誰だってよかったっていうだけの犯人… なぜ、どうして、ウチの子が(家族が)…
遺族への補償制度、満足のいくものになんか、なることもなく…(映画の中では、あと4日事件が早かったら、遺族年金が出たのに残念でしたね~なんて、言われていた方もいましたね~)
辛かったなあ~ こんな辛い思いをする人、誰もいなくなるといいんだけどなあ~ 遺族への補償制度、現在は、どうなっているんだろう?