先週に引き続き、フランソワ・トリュフォー映画祭に行ってきました。今日見た映画は、1968年の映画「夜霧の恋人たち」です。
主役の俳優さんが、先週見た「大人は判ってくれない」のジャン・ピエール=レオということもあり、あの少年はどんなふうに成長したのだろうか? 彼は、相当トリュフォーに好かれた俳優さんなんだな~なんて思いながら、映画を見始めたんですが、役名までが前作と同じ「アントワーヌ・ドワネル?」 まさか、この作品…
これって、もしかして前作の続き? 12才で少年鑑別所に行った、あの少年が成長した物語? 訳もわからず見ていたのですが、なんとなくそんな感じでした… しかも、あまり成長していない… なんか、ダメなヤツ… ウチに帰ってきてパソコンで調べたら、アントワーヌ・ドワネル3部作の、これが最終3作目でした。
allcinemaの作品解説から
「大人は判ってくれない」、「二十歳の恋」に続く、トリュフォーとレオの“アントワーヌ・ドワネル”シリーズの第3作。
志願して兵役に就いたアントワーヌだが、素行不良で退役。恋人クリスティーヌの父の紹介でホテルの夜勤フロントとなるが、浮気の女性客の部屋に夫を入れてしまいクビに。まんまと私立探偵の策略に引っかかったわけだが、彼に同情され、探偵事務所に採用された。
ところがここでも失敗を繰り返し、ようやくうまく行きかけた、店員に化けての靴屋の主人の周辺調査(自分が好かれているかどうか気になる主、直々の要請)で、こともあろうに依頼人の妻(美しいD・セイリグ)にのぼせてしまう。一方、つれない彼に腹を立てるクリスティーヌを尾ける、怪しい男の姿もあった……。
前作「大人は判ってくれない」のイメージでトリュフォー映画として見ると、完全に期待を裏切られます。トリュフォーの実体験として描かれた3部作のようですが、この作品は完全なコメディ映画なんです。(正直、コメディとは予想していなかったのでガッカリ…)
コメディとしてわかってみていれば、それなりにおもしろかったのかもしれないけど、あの学校の先生にも両親にも相手にしてもらえず、人生を狂わせてしまったドワネルの成長物語を見て感動したかったわたしには、この作品はちょっとなあ…
しかも、「夜霧の恋人たち」という題名に、あのポスターですよ! 誰もが大人のオシャレな恋愛映画だと思いますよね? しかも、この映画のレビューにも書かれてましたが、夜霧どころか、霧さえも出てこない映画… この邦題は、あまりにも作りすぎ… 完全に騙されて帰ってきました… オシャレなコメディ映画ではありましたよ、一応…