ＢＳプレミアムで毎週日曜日に放映している「山田洋次監督が選ぶ日本映画１００選～家族編」。
１ヶ月ほど前に録画していた「トウキョウソナタ」。ようやく見ることが出来ました。
カンヌ映画祭にも出品された話題作ではあるが、なぜか未だに見ることなく、本当にようやく見たぞ～って感じです。題名の雰囲気から、実はもっと温かい作品なのかと勝手に思っていたのだが… 見てビックリ…
４人家族が崩壊していく様を、淡々と描いた作品だったんですね。
２００８年の作品。監督・黒沢清。
カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞。
平凡な４人家族、佐々木家のお話…
父・竜平（香川照之）
とっても厳格な父親。会社の課長。仕事に没頭する毎日。
しかし、突然のリストラ… 当然、家族には言えない…
どうする？父親の威厳は…
長男・貴（小柳 友）
アルバイトに明け暮れる毎日。
突然、アメリカ軍への入隊を希望…
しかも、中東へ出兵…
次男・健二（井之脇海）
家族に内緒でピアノを習う。
目的は、美しいピアノの先生か？
母・恵（小泉今日子）
とっても優しい母親。
一家の大黒柱？ 佐々木家の太陽？
…であるはずだったが。
とうとう我慢の限界…。
次男・健二のピアノ演奏…この映画唯一の救われる場面でした。
演奏は、ドビュッシーの「月の光」だったかな？
（間違えていたらすみません…）
家族再生へのわずかな道、一筋の光…に
なったのではないかな？
古き良き時代の父親像を目指している香川照之の、見ている人をイライラさせる名演技、さすがです。
女優として素晴らしい活躍を見せている小泉今日子の、我慢強く家族を支える母親役の演技。スゴイの一言…
会話の一切無い食卓、父親が「いただきます」の一言を発するまで、じっと待っている家族の姿など、今の時代の家族のあり方について、問題提起しているような作品でもあります。