【現実2.0】現実2.0のパラダイム | 須藤峻のブログ

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すどうしゅんによる、心の探究日誌。
生きることは不思議に満ちてる。自由に、自在に生きるための処方箋。

僕らは、「現実1.0」から「現実2.0」の転換点にいる。
現実1.0、現実2.0 というのは、僕が勝手につけた名称だ。

「現実1.0」とは何かというと、「現実と自分を分割して捉える認識」のこと。
私がいて、あなたがいる。
あなたが遅刻したので、私は怒る。みんながバカにするから、私は悔しい。
無遠慮な同僚に、ストレスを感じる。全て、現実1.0的な認識となる。
つまり、僕らが慣れ親しんだ世界観ってことだ。

「現実2.0」とは、「自分の体験している現実を「自分の投影」として認識すること」だ。
「あなた=私。世界=私」。
実践できているかどうかは別として、
古代インドのサーキシャ哲学からプラトン、エリクソンからバシャールまで、
心理学や哲学、スピチュアルな世界の中では、よくよく知られる世界観だよね。

もちろん僕も、その認識に立ってセラピーをしたり、こうやって言葉を書いてきたし、
現実生活を実験的に営んでいるわけ。

つまるところ、この「現実2.0」というアイデアには、新しさは一切ない。
あえてここで「現実2.0」という言葉を使おうと思った理由は、キャッチーだからだ。
キャッチーというのは、理解しやすいってこと。
理解しやすいってのは、とても大切なことだ。

実は、僕らが体験するほとんどすべての問題は、
現実1.0から現実2.0へと意識をシフトすることで、解消されてしまう。
様々な「知恵」が、ひたすら、現実2.0の話をし続けているのは、
現実認識をアップグレードしてしまえば、ほとんどすべての問題が解消されるからだ。

そして、心理技法と呼ばれるものも、1.0から2.0へのシフトを後押しするための
テクニックのことだし、瞑想やヨガもそれを実現するためのものだ。

けれど、この現実2.0の認識は、一見なかなか「非常識」な話なので、
いまいち、明確に描かれてこなかった気がする。
いや、それは描かれてきたけれど、キャッチーじゃなかった気がするのだ。

例えば「梵我一如」というのは、あんまり可愛くないし、小難しさがどうしても出てきてしまう。
「鏡の法則」というのも、「理由はわからないけど、そういうものなの!」感が残り、
認識論の持つ科学的、論理的な側面が、いまいち上手く伝わっていない気がする。

なので、1.0と2.0という枠組みを使って、そのあたりをわかりやすくしようと思ったわけ。
(・・・わかりやすくなるかは、不明だけど)

そもそも「現実1.0」から「現実2.0」へのシフトは、難しいものではない。
とてもシンプルで、ありきたりで、日常的なものだ。
僕らは、常日頃、その二つの現実を行き来している。

何かが解決したり解消したりするとき、無意識に僕らは現実2.0にいる。
ストレスを感じていたり、難しい問題に頭を悩ませている時、僕らは無意識に現実1.0にいる。

だから、問題に直面したとき、また、解決を求められているとき、
「現実1.0の発想にいるな」とか「現実2.0で考えてみよう」というふうに、
自分の意識を自覚できると、とっても有意義なわけだ。

今後、現実1.0で見える世界、現実2.0で見える世界を対比させながら
現実2.0の世界、統合の世界観について描いていくつもりだ。

みんなが、現実1.0とか現実2.0とか使ってくれるようになったら
嬉しいなー と夢見ながら、書いていきますので、皆さん、どうぞよろしくお願いします!


<現実1.0と現実2.0の覚書>

現実1.0。これは、通常の僕らの生きている現実のこと。
僕らは普段、こちらの意識状態にいる。
「私」と「あなた」、「私」と「世界」は別のもので、分離している。
する側と、される側、与える側と受け取る側、傷つける側と傷つく側、
被害者と加害者。それぞれが存在している。
だから、僕らは、「〜されたり」「〜したり」する。
誰かを傷つけたり、誰かに傷つけられたりする。

現実2.0というのは、私と世界を「統合」する世界観のことだ。
このレベルに、いつもいる人はいない。そこにいつもいる人は「悟った人」と呼ばれている。

そもそも人間の認識機構は、基本的に、現実1.0用に作られている。
だけど、2.0の意識状態を一時的に使うことで、僕らは色々な問題を解決したり、
変容を起こしたり、深い癒しの体験をしたりする。

現実2.0では、私とあなたは存在しない。
世界は、自分が信念を使って内的な世界を投影しているものに過ぎない。
あなたとは、私の投影体であり、世界とは内なる世界の投影像に過ぎない。

私=あなた。与える=受け取る。被害者も加害者もいなくて、当事者のみが存在する。
誰かに傷つけられるのではなく、誰かの声を通じて自分の中にある自己否定を体験する。
世界を愛するのであれば、同時に自分を愛している。
常に、私が私に出会い続けているのが、現実2.0の世界観になる。

私=世界。このシンプルな公式に当てはめると、全ては、解ける。
次回以降、具体的に”解いて”いきます。