もう30年くらい前になりますか。立川談志、三遊亭円楽、古今亭志ん朝、春風亭柳朝の4人を若手落語家四天王と呼ぶ時代がありました。(注:柳朝没後、月の家円鏡(現、橘家円蔵)に代わる。)


その時代から暫くは、大看板、名人上手と言われる桂文楽、古今亭志ん生、三遊亭金馬、三遊亭円生、柳家小さん、らの全盛時代が続きました。


そしてそういう一世を風靡した師匠連亡き後、「私の中の現代落語家四天王」は誰かといえば、

  柳家小三治、柳家権太楼、立川志の輔、春風亭小朝

の4人であり、一段上の別格的存在。


あくまでもこれは私の個人的好みに基づくことは言うまでもないが、「どこがいいの?何が違うの?」と友人に尋ねられたことがあり、その時は「そうねぇ、また聴きたくなる、何か惹かれるものがあるんじゃないかなぁ。」としか答えられなかった。でも落語に限らず、ファンというものは普通そういうものじゃないでしょうかねえ。


ところが最近、自分がどうやって別格に扱っているか気がついた。この4人に限っては、

 1.常に独演会情報をチェックしている。(お気に入りに登録。)

 2.チケットぴあや、寄席に2時間前から並んででもチケットを入手しようと努力する。

 3.3000円以上のお金(チケット代)を払うことに躊躇しない。

のです。


偉そうな、偏屈なオヤジと思われたくない(思われても仕方ないか)ので、人気・実力もあり、私が聴きたいと思う噺家さん、もっと偉そうな言い方をすれば次世代を担うであろう噺家さんがいることも紹介します。

  柳家さん喬、柳亭市馬、立川談春、柳家花緑、  更に、

  柳家喬太郎、春風亭昇太、柳家三三、林家たい平、立川志らく、桂平治。


東京には476人もの落語家(二つ目、前座を含むが)でいるので、全てを知っている訳ではありませんが、上手い、面白い噺家さんは沢山いらっしゃいます。落語会に行ったこともありますが、上記1~3の条件は満たしていないのです。四天王が五天王、六天王になって欲しいと思います。



私より上の年代の方は、冒頭に列挙したの名人達が忘れられず、今の噺家さん達には批判的な意見が多いように見受けます。私にもそういう一面がないわけではありませんが、死んだ子の歳(子じゃなくてお爺さんですが)を数えても仕方ありません。過去の名人達の芸は映像や音源で楽しみ、今の噺家さんの芸を味わおうではありませんか。その意味で、今の噺家さんには我々落語ファンをうならせる芸を見せて頂けるよう頑張って頂きたいと思います。


もとは現代四天王を絶賛するつもりで書き始めたのが、少し趣旨が変わってしまいました。でも四天王の素晴らしさは、これからも別のブログに登場しますのでお楽しみに。