昨日、草加市民文化センターに「柳家小三治独演会」に行って来ました。小三治は今や、人気・実力ともNO.1で、チケットの取りにくい噺家の一人です。びあに並んで、前から4~5人目でも買えなかったことが3回あります。この独演会も気が付いた時は既に発売日以降だったので諦めていましたが、草加市に住む友人と話していたらまだチケットがあるという。どうやら市民枠のようなものがあるようで、今回はその特権を利用させて頂いたという訳。


小三治と言えば、長いまくらで有名。まくら50分、本編30分なんていうのはザラ。そのまくらだけを集めた「ま・く・ら」と「もひとつ ま・く・ら」が講談社文庫から出版されていて、増刷中らしい。勿論私は初版本を持っていますニコニコ。2002年にはまくらだけ、つまり一人でトークだけ4時間やったのを聴きに行ったこともある。


ところが、ここ2回の小三治は、まくらが短い上に、噛む場面も目立ち、弱々しくも見え、とうとう小三治も老いてしまったかとすごく落胆していた。しかし昨日の小三治は本来のというか、いつもの小三治だった。だから「小三治蘇(よみが)えり」なのです。


一席目は「湯屋番」。まくら40分だったが湯屋番に入ってすぐ横道に逸れたから実質50分、本編は35分。「湯屋番」という根多にしてはたっぷりだ。

二席目は「かんしゃく」。この噺は小三治に合っていると思うが、私は独演会では三回目、録画したDVDも持ってるので聴き飽き気味。


実をいうと、本編に入るまで桁外れに長いまくらは、いかに面白くとも聴いている方で疲れてしまい、本編に集中できないので、毎度毎度はしんどいな、と思っていた。まあ、ほどほどにという気持ちに変わりはないが、今回はいつもの小三治を見ることが出来たことが何より嬉しかった。


10月から11月に立て続けに3回、独演会がある。(既に1回はチケット購入済。)間隔が近いとまた根多が被るというリスクはあるけれど、小三治さんも70歳、病気もいろいろ持ってるし、少しでも元気な内に沢山見ておかなきゃ悔いが残る。頑張ってチケット取ろうっと。