その服作りはたった3日で終わる物と1年以上かかるものがあります。
その仕上がりまでのプロセスの長い短いは決して手法的な難度の問題ではなく、その仕上がりの色合いにあります。
全ての作り手は、自分勝手なんだと思いますが自分の気持ちや生理が快さを感じ納得しOK!と思えるまでそのプロセスは終わらないのです。
そのOKが出る出ないは何なのでしょう?
それはある日、BALIのアトリエの庭で新作の服をモデルに着てもらい、次の個展のダイレクトメールのために写真撮りをしている時に判明しました。
生い茂った南国の木々をバックに写した写真を2~30枚コンピューターの画面でチェックした時驚きました。
被写体である服が写っていないのです。
服はその自然と笑っちゃう程同化していました。
結局、私の服作りは単に自然の色、形を模倣したかったのだと気づきました。
その時からこの服達は『植物服』と呼ばれることになりました。
大都市では今、公園や街路樹では足りなくなり、ビルの上に空中公園がたくさん作られています。
都会で生きる人はエレベーターで最上階を押し、この自然の中へやってくるのです。
この作られた庭の中ででも人々は安らぎを求めて集うのです。
コンクリートとガラスとスチールで出来た町の中で木と草と花に同化した植物服は、この都市の一部分として出現したのです。
StudioSuna 吉田はつみ
ただいま神奈川県茅ヶ崎市、JR茅ヶ崎駅南口出て徒歩4分のギャラリー街路樹にて個展中です。11月27日(火)~12月2日(日)、午前11時~午後6時まで。
お近くの方、お時間のある方、ぜひお越し下さい♪
お待ちしております!